開催国のブラジルは決勝T進出を懸け、カメルーンと対戦する [写真]=Getty Images
グループリーグ最終節は公正を期すため、各組の2試合が同時刻開催で行われる。グループAはカメルーンvsブラジル、クロアチアvsメキシコというカード。カメルーン以外の3カ国に決勝トーナメント進出の可能性が残されているだけに、2試合ともに真剣勝負が展開されるはずだ。
大黒柱のサミュエル・エトーが負傷を抱え、アレックス・ソングはクロアチア戦での退場処分により今節は出場停止。加えて内紛も勃発するなど、空中分解寸前のカメルーンと対峙するブラジルは、クロアチア、メキシコよりも有利な立場にあると言える。1位通過のために勝ち点3はもちろん、大量得点も奪っておきたいところだ。メキシコ戦でノーゴールに終わったネイマール、フレッジら攻撃陣の奮起に期待したい。そしてブラジルが優勢であることを考えると、クロアチアとメキシコの一戦は、勝者が決勝トーナメントに進むサバイバルマッチとなる。両チームとも第2節では好パフォーマンスを披露しており、この試合でも激しい攻防が期待できるだろう。
グループBは前大会王者スペインのグループステージ敗退が決まるという波乱の展開となった。同じく大会を去ることになったオーストラリアとの一戦では、これまで出場機会のなかった選手たちが先発すると予想される。スペインの歴代最多得点記録を持つダビド・ビジャ、同国の未来を担うはずのコケやダビド・デ・ヘアには、過去2戦の低調なパフォーマンスを払拭するような溌剌としたプレーが求められる。
すでに勝ち抜けが決まっている国同士、オランダvsチリの一戦は、主力を休ませたいという思惑が働く反面、A組首位となる可能性が高いブラジルとの対戦を回避するためには勝利が必要な一戦となる。オランダのルイ・ファン・ハール監督、チリのホルヘ・サンパオリ監督という当代屈指の戦術家たちは、この試合でどのような選手を起用し、どういった戦い方を仕掛けてくるか。陣容や戦術が目まぐるしく変化する、通好みの一戦になる可能性も高い。