先制点を決めたギリシャのサマリス [写真]=Getty Images
ブラジル・ワールドカップのグループリーグ第3節が24日に行われ、グループCではギリシャ代表とコートジボワール代表が対戦した。
1分け1敗で勝ち点1のギリシャと、1勝1敗の勝ち点3で2位につけるコートジボワール。結果次第では日本のグループリーグ突破が決まる可能性もある一戦で、ギリシャは前節から3選手を変更。日本戦で退場処分となったコンスタンティノス・カツラニスが欠場し、ゲオルギオス・カラグニスやディミトリス・サルピンギディスが先発した。一方のコートジボワールは3選手を入れ替え。ディディエ・ドログバとコロ・トゥーレ、サロモン・カルーが先発メンバーに名を連ねた。
試合は立ち上がりから、激しい競り合いの応酬となった。開始早々の7分には、ドログバと競り合ったギリシャのホセ・ホレバスが倒れ込む場面も。9分、コートジボワールのジェルビーニョがペナルティーエリア内に進入してチャンスを作りかけたが、相手DFにブロックされてシュートには至らなかった。12分には、ギリシャのパナギオティス・コネが負傷し、早くもアンドレアス・サマリスとの交代を強いられる。17分にも、ギリシャGKオレスティス・カルネジスが腰を痛め、治療に数分間を要することとなった。
プレーが切れる時間が多い試合となったが、23分にコートジボワールにチャンス。ヤヤ・トゥーレがドリブルでペナルティーエリア内へ進入し、左前方のドログバへスルーパスを送ったが、長すぎてシュートにはつながらなかった。直後の24分、先ほど腰を痛めていたギリシャGKカルネジスのプレー続行が不可能となり、GKパナヨティス・グリコスと交代。負傷者が続出したギリシャは、早くも交代枠を2つ使うこととなった。
ギリシャは33分、自陣からのカウンターでゴール前へ迫り、最後はホレバスが強烈な右足シュートを放ったが、クロスバーを直撃。直後のFKでは、カラグニスがグラウンダーのシュートを枠に飛ばしたが、GKにキャッチされた。
均衡が破られたのは41分だった。コートジボワールの最終ラインでのパスミスを奪ってペナルティーエリアへ進入し、ギリシャのサマリスがGKとの一対一を冷静に制した。前半は1-0で終了した。
1点ビハインドで後半を迎えたコートジボワールは48分、右サイドからのクロスにドログバが飛び込んだが、GKがブロック。49分には、左サイドからの折り返しにシェイク・ティオテが左足で合わせ、強烈なグラウンダーのシュートが枠を捉えたものの、GKグリコスが正面で抑えた。
ギリシャは54分、フリストドゥロプーロスが巧みなドリブルでペナルティーエリアに進入し、右足シュートを放ったが、枠の左に外れた。さらに58分には、サルピンギディスがペナルティーエリアに右角から強烈な右足シュート。GK正面に飛んだボールははじき出された。
1点を追うコートジボワールは61分、ウィルフリード・ボニーを投入。攻撃陣の活性化を図る。しかし直後の62分、ギリシャがカウンターでゴール前へ迫り、ペナルティーエリア手前でFKを獲得。カラグニスのシュートは壁に当たった。コートジボワールがボールポゼッション率を高めて押し込んでいたが、カウンターで応戦するギリシャの方が多くのチャンスを作り出す展開に。68分には、カラグニスがペナルティーエリアの外から思いきったミドルシュートを打ったが、クロスバーを直撃した。
コートジボワールは74分、同点弾を記録する。スルーパスに反応したジェルビーニョが最終ラインの背後を取り、左サイドから折り返すと、中央のボニーが流し込んだ。
勝たなければ決勝トーナメント進出の可能性が潰えるギリシャは、78分にテオファニス・ゲカスを投入。勝ち越し点を目指す。81分には右サイドのヴァシリス・トロシディスが蹴り込んだクロスがゴール方向へ飛んだが、右ポストに阻まれた。87分には、サルピンギディスが右サイドの背後を取って中央へ折り返したが、詰めている選手がおらず、得点ならず。
1-1のまま試合終了かと思われた後半アディショナルタイム、ギリシャはサマラスがペナルティーエリア内で倒されてPKを獲得。自らゴール右隅に決め、土壇場で勝ち越しに成功した。
試合は2-1で終了。ギリシャが劇的な勝利を収め、勝ち点を4に伸ばした。同時刻キックオフの日本とコロンビアの一戦が2-1でコロンビアの勝利に終わったため、1勝1分け1敗のギリシャはグループCを2位で通過。29日の決勝トーナメント1回戦では、グループD首位通過のコスタリカと対戦する。
【スコア】
ギリシャ 2-1 コートジボワール
【得点者】
1-0 42分 サマリス(ギリシャ)
1-1 74分 ボニー(コートジボワール)
2-1 93分 サマラス(ギリシャ)