スイス戦の先制点を喜ぶなでしこメンバー [写真]=FIFA via Getty Images
FIFA女子ワールドカップ・カナダ2015のグループステージ第1節が8日に行なわれ、グループCでなでしこジャパンとスイス女子代表が対戦した。
前回大会覇者として今大会に臨むなでしこ。連覇に向けて大事な初戦を迎えた。対戦相手のスイスは今大会でワールドカップ初出場。連覇へ好発進したいなでしこと、大会初勝利を収めたいスイスの一戦となった。
なでしこは、GK山根恵里奈、DF有吉佐織、DF岩清水梓、DF熊谷紗希、MF宇津木瑠美、MF安藤梢、MF阪口夢穂、MF澤穂希、MF宮間あや、FW大儀見優季、FW大野忍がスタメン。世界史上初の6大会連続出場となった澤は代表通算200試合出場、キャプテンを務める宮間は150試合出場を達成している。
ファーストシュートはなでしこ。8分、左CKから宮間のボールに、ファーサイドへ走り込んだ岩清水がヘディングで合わせるも、シュートはクロスバー上に外れた。スイスは12分、レイチェル・リナストからのスルーパスに、ラモナ・バッハマンがペナルティエリア内左に抜け出してシュートを放つ。だがこれは、飛び出した山根がセーブしピンチを凌いだ。
なでしこは15分、大野からの横パスを受けた宮間が、エリア手前中央で右足を振り抜くが、シュートは枠の左に逸れた。18分には、エリア内右に抜け出した有吉が中央へグラウンダーのクロスを送る。ニアサイドに安藤が飛び込むが、合わせきれず、ゴール前でフリーの大儀見にもわずかに合わなかった。
27分、大儀見の浮き球のパスでエリア内に抜けだした安藤が、飛び出したGKゲル・テルマンを見てループシュートを放つと、そのままGKと交錯。これがファールの判定でなでしこがPKを獲得した。29分、宮間がこのPKを落ち着いて枠の左隅に決めて、先制に成功。だが32分、その代償に安藤が負傷交代となり、菅澤優衣香がピッチに投入された。
なでしこは37分、左サイドの宮間がクロスを入れると、エリア内の阪口がワントラップからシュートを放つが、テルマンにブロックされた。スイスは43分、バッハマンが左サイドから中央へ切り込んで、右足を振り抜くが、シュートはゴール左に外れた。前半はこのまま、なでしこの1点リードで折り返す。
後半に入って50分、スイスは味方の落としからエリア手前中央のヴァネサ・ベルナウアーが、ダイレクトでシュートを放つが、これはクロスバーの上。52分になでしこは、大野がエリア手前中央でこぼれ球に右足を振り抜くが、枠を捉えられなかった。
55分、スイスがなでしこに脅威を与える。バッハマンが左サイドからドリブルで持ち上がると、スピードにのってそのままGKを含むなでしこ4人をかわす。だが、最後のタッチが大きくなりエリア内左のゴールライン際で切り返したところで、なでしこがクリアした。56分、なでしこは澤に代えて、川村優理をピッチに送り出した。
一方のなでしこは68分、エリア手前中央でパスを受けた菅澤が、反転して右足を振り抜くが、シュートは惜しくも右ポストに弾かれ、追加点とはならなかった。75分、右CKを獲得したカナダは、中央へボールを供給。それに反応した山根だったが、キャッチしきれず、こぼれ球をアナ・マリア・クロノゴルビッチがダイレクトシュート。だが、ゴール前の菅澤が頭でクリアし、ピンチを凌いだ。
45分、なでしこは大野を下げて川澄奈穂美をピッチに投入。直後に阪口がエリア手前からシュートを放つが、枠の左に外れた。後半アディショナルタイムに入って93分、なでしこのクリアボールを、エリア内でフリーのバッハマンがダイレクトシュートを放つが、枠の上に外れた。
スイスはバッハマンを中心として終盤に攻勢を見せるが、試合はこのまま終了。宮間のゴールを守り切ったなでしこが、1-0でスイスに勝利を収め、連覇へ向け白星発進となった。
なでしこは、12日にグループステージ第2節で、カメルーン女子代表と対戦する。
【スコア】
なでしこ 1-0 スイス