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なでしこ戦で悲劇のOG…バセット「変えられるなら何でもする」

2015.07.04

オウンゴールを許し涙するバセット(右) [写真]=Getty Images

 1日に行われたFIFA女子ワールドカップ・カナダ2015準決勝のなでしこジャパンとの対戦で、決勝点となったオウンゴールを献上してしまったイングランド女子代表DFローラ・バセットが心境を明かした。イギリスメディア『BBC』が3日に伝えている。

 1-1で迎えた後半アディショナルタイム、なでしこMF川澄奈穂美のクロスに対し、バセットがクリアを試みるが、ボールは無情にも自陣のゴールに吸い込まれた。そして、このオウンゴールが決勝点となり、イングランド女子代表は大会初の決勝進出を逃した。

 バセットは同メディアに対して、「息ができなかった。心臓が飛び出る思いだった。地面が開き、私を飲み込んで欲しかった」と、当時の心境を明かすと、次のようにオウンゴールを振り返った。

「ボールに触れようとして、そのボールがクロスバーに直撃するのを見えた。そして、ステファニー・ホートンがクリアして、ゴールとならなかったんじゃないかと思ったの。だけど主審の時計が鳴り(ゴールライン・テクノロジーによる得点認定の信号)、ゴールになったの」

「その場から逃げ出したかった。泣きたかったし、1人になりたかったわ。私たちは戦い続けて諦めない姿勢を示してきた。だけど、(OG後は)それを示す時間もなく敗れてしまった。とても残酷なことだった」

 また、試合後についてバセットは、「胸が張り裂けるような思いで、打ちひしがれ、自分をコントロールできず、感情的になっていた」と明かすと、「私をよく知っている人たちは、私のことを気まぐれで、感情的な人間ではないと言う。9割は賛成するけど、たまには感情が支配して、コントロールできなくなることもあるわ」と、ショックの大きさをコメント。

 さらに、「正直、すべてがぼんやりしていた。周りを見渡し、彼氏を見つけた時、また感情がぶり返してきたわ」と続け、「両親とはまだ喋ることができていないの。また泣きだしてしまうと思うから。両親が私のことを誇りに思ってくれているのは知っている。だけど、私はあの瞬間を変えることができるなら何でもするわ」と語っている。

 イングランドは初のワールドカップ・ベスト4進出を果たして勢いに乗っていただけに、バセットは、「このチームに貢献してきた同僚たちを見ることが一番辛かった。みんな、イングランドが初めて優勝できると信じていたから」と明かした。

 そして最後に、「マーク・サンプトン監督のコーチ陣が、長い間取り組んできたこと、私たち選手に対してやこの夢のために貢献してきたことを、私は知っている。彼らは私をずっと支えてくれた。とても感謝しているわ」と、監督やスタッフらに感謝を示している。

 イングランド女子代表は、4日に行われる3位決定戦で、ドイツ女子代表と対戦する。

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