スペイン代表を率いるロペテギ監督 [写真]=fotopress/Getty Images
現地時間5日に行われた2018 FIFAワールドカップ ロシア・欧州予選。スペイン代表はアウェイでリヒテンシュタイン代表に8-0で圧勝した。
この試合、開始わずか3分で主将のDFセルヒオ・ラモスが先制点を叩き出すと、15分ならびに16分とFWアルバロ・モラタ、MFイスコが相次ぎ追加点を奪い、ここまで全敗の格下にあっさり引導を渡したスペイン代表。試合後の会見に臨んだフレン・ロペテギ監督は、「両チームの間には大きな差があった」としながらも、序盤の連続ゴールで楽に戦うことができたとの見解を示した。
「今日はセルヒオのゴールにより落ち着いてプレーすることができた。我々は早い時間帯に勝負を決めたいと思っていたが、先制点からの流れで連続ゴールが生まれたことで、プラン通りの展開に持ち込むことができた」
今回の予選では常に4-3-3のシステムを使用してきたスペイン代表だが、この試合では3-4-3のシステムを採用した。ロペテギ監督は、その意図について次のように説明している。
「我々がこのシステムでプレーするのは、今回が初めてではない。また、今回で終わる訳でもない。我々には複数の選択肢があり、試合に応じて最も有効なものを選ぶことになる。つまり、今日は3バックが最適だと判断したということだ。チームには複数のシステムを使い分ける必要がある。ただし、スタイルを変えることなくね。それは選手の特性によって決まるものだからだ」
一方、後半からの出場ながら2ゴールを決め、ロペテギ監督からも「プレー機会に恵まれない選手もチームを大いに助けてくれている。それこそが、私がクローズアップしたいこの代表の強みだ」との賛辞を受けたFWイアゴ・アスパスは、同じく2ゴールを挙げたモラタとの相性の良さを説明した。
「モラタとはピッチの外でも非常に仲が良い。それがプレーの助けにもなっている。2人のどちらもハットトリックを達成できなかったのが、この試合で唯一の心残りだね」
なお、この日で10試合中8試合を消化したグループGで、2日の頂上対決で撃破したイタリア代表に勝ち点で3ポイント差、得失点差で18ポイント差を付けたスペイン代表。10月6日にホームで行われる次節のアルバニア代表との試合に勝利すれば、本大会出場が事実上決定する運びとなっている。
文=北村敦