前大会で優勝決定弾を挙げたマリオ・ゲッツェ(ドルトムント)の代表入りが最後までドイツ国内で話題になっていたが、最終的には落選となった。そのときの様子をドイツ代表のヨアヒム・レーヴ監督が明かした。5月24日のドイツ紙『ビルト』が伝えた。
レーヴ監督はゲッツェとの関係を語りつつ、自身の心情を説明。「これまで彼のキャリアをサポートし、追い続けてきた。彼のキャリアの浮き沈みをともに過ごしてきたんだ。例えば、ドルトムントに復帰を決めたときのように、多くの状況でお互いにインテンシブに話し合ってきた。だから、この決断を下すのは、とても難しかったよ」。
そして、「リオでのワールドカップ決勝のゴールは、本来なら世紀のゴールだよ。我々は彼に大きな感謝を示さないといけないんだ」とゲッツェへのリスペクトが不変であることを強調しつつ、落選を伝えたときの様子を明かした。
「代表落選を伝えたときは、短く事務的なものだった。選手は代表入りか否か、そしてその理由を知りたがる。他のことについて話すなんて無意味なんだ。その瞬間は、選手もそんなことを望んでいないし、彼らも私の決断が下ったことを了解している。だから、私の意見を変えようとすることなんかできないことも知っている。彼は『この経験は僕を強くしてくれます。やることは分かっているので、また戻ってきます』と話してくれたよ」。
選手からの信頼が厚いレーヴ監督は、「ここで6、7週間しっかり準備して、次のシーズンに備えることは、これからの数年にわたっていい影響を与えるだろう。彼のための代表の扉はいつでも開いているんだから」と、W杯後の復調を期待している。
前回W杯での活躍で国民的な人気を得たゲッツェが重圧から解き放たれたとき、再び代表で活躍する姿が見られるだろう。