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【2002年 日韓W杯】アジアの地で“W杯フィーバー”が巻き起こる…日本は初のベスト16

2018.06.06

[写真]=FIFA/FIFA via Getty Images

 ブラジルが史上最多5度目の世界一に輝いた21世紀最初のワールドカップは、初のアジア開催、初の共催、トルコ、セネガル、アメリカといったサッカー新興国の躍進など、サッカーの“グローバル化”を感じさせる大会となった。ホスト国として2度目のW杯に臨んだ日本は、初の勝ち点獲得、初勝利、初の決勝トーナメント進出と初ものずくしで16強入り。出場国を迎えたキャンプ地は連日「お祭り」状態となり、若者はデイヴィッド・ベッカムのヘアスタイルをまね、ユニフォーム姿で街中に繰り出した。お隣の韓国も6回目の出場にして初の決勝トーナメント進出を果たし、最終的にはベスト4進出の快挙を達成。相次ぐ“誤審”が物議を醸したとはいえ、運営面を含めて立派に開催国の役割を務め上げた。

表彰

[写真]=FIFA/FIFA via Getty Images

◇優勝:ブラジル
◇準優勝:ドイツ
◇3位:トルコ
◇FIFAフェアプレー賞:ベルギー
◇エンターテイニングチーム賞:韓国

◇ゴールデンボール(MVP):オリバー・カーン(ドイツ)
◇シルバーボール:ロナウド(ブラジル)
◇ブロンズボール:ホン・ミョンボ(韓国)
◇ゴールデンシューズ(得点王):ロナウド(8得点/ブラジル)
◇ヤシン賞(最優秀GK):オリバー・カーン(ドイツ)

大会を彩った選手たち

ロナウド(ブラジル)

[写真]=FIFA/FIFA via Getty Images

グループステージで貫禄の3試合連続ゴールを記録。その勢いは決勝トーナメントに入っても衰えず、ベルギー戦、トルコ戦でゴールを挙げた。ドイツとの決勝ではオリバー・カーンが守るゴールを2度にわたって破り、通算8ゴールで得点王を獲得。ブラジルに5度目の優勝をもたらした。

オリバー・カーン(ドイツ)

[写真]=FIFA/FIFA via Getty Images

初めて正GKとして臨んだW杯でキャリア最高のパフォーマンスを披露。堅実なセービングと高い集中力で絶対絶命のピンチを防ぎ、決して前評判が高くなかったドイツをファイナルへと導いた。決勝では試合中のケガもあって敗れたが、ブラジルの選手たちを抑えて大会MVPに選出されている。

ミロスラフ・クローゼ(ドイツ)

[写真]=FIFA/FIFA via Getty Images

相手のマークを外す鋭い動き出しと跳躍力を生かしたヘディングでゴールを量産。サウジアラビア戦でのハットトリックを含む全5ゴールを全てヘディングで決めたことが話題となった。大会前は無名の存在だったが、この大会を機に不動のエースに君臨。その後も長く代表で活躍した。

エル・ハッジ・ディウフ(セネガル)

[写真]=FIFA/FIFA via Getty Images

オープニングゲームで王者フランスを撃破し、初出場でベスト8進出の快挙を成し遂げたセネガルの中心選手として活躍。ボールを持てば縦への鋭い突破で敵陣を切り裂き、果敢なシュートで幾度となく相手ゴールを脅かした。自身はノーゴールに終わったものの、存在感とインパクトは誰よりも強烈だった。

ロナウジーニョ(ブラジル)

[写真]=FIFA/FIFA via Getty Images

ロナウド、リバウドと並ぶ「3R」の一員としてW杯初出場を果たし、高いテクニックとアイデアに溢れたプレーで大会を彩った。準々決勝のイングランド戦ではリバウドへの華麗なアシストに加え、相手GKデイヴィッド・シーマンの虚をつく35メートルのFK弾を沈めて観衆の度肝を抜いた。

デイヴィッド・ベッカム(イングランド)

[写真]=FIFA/FIFA via Getty Images

大会直前に左足甲を骨折して出場が危ぶまれたが、酸素カプセルによる治療を経てW杯のピッチに降臨。因縁のアルゼンチン戦で決勝点となるPKを決め、報復行為で退場処分を受けた前回大会のリベンジを果たした。ピッチ外では甘いマスクで日本のファンを魅了。“ベッカム・フィーバー”が巻き起こった。

ホン・ミョンボ(韓国)

ホン・ミョンボ

[写真]=FIFA/FIFA via Getty Images

33歳で臨んだ自身3度目のW杯で持ち前の堅守と統率力をいかんなく発揮。グループステージではポルトガル、決勝トーナメントではイタリア、スペインのアタッカー陣に仕事をさせなかった。ユ・サンチョルとともに大会のオールスターチームに選ばれるとともに、アジア人初のブロンズボール賞も受賞した。

日本代表

 開催国に日本はグループHに入り、ベルギー、ロシア、チュニジアと対戦。初出場の前回大会は3戦全敗と“世界の壁”を痛感する結果になったが、第1戦のベルギー戦で歴史的な勝ち点1、続く第2戦は稲本潤一の決勝点でロシアを下しW杯初勝利を挙げた。さらに第3戦のチュニジア戦も勝利し、グループHの首位で初の決勝トーナメント進出。決勝トーナメント1回戦でトルコに敗れベスト8は叶わなかったが、2回目のW杯で確かな結果を残し、日本サッカーの歴史に新たな一ページを刻んだ

第1戦 ベルギー

鈴木隆行

[写真]=FIFA/FIFA via Getty Images

【スコア】
日本 2-2 ベルギー

【得点者】
0-1 57分 マルク・ヴィルモッツ(ベルギー)
1-1 59分 鈴木隆行(日本)
2-1 67分 稲本潤一(日本)
2-2 75分 ファン・デル・ヘイデン(ベルギー)

【スタメン】
GK12楢崎正剛 DF3松田直樹 DF4森岡隆三(71分 DF17宮本恒靖) DF16中田浩二 MF22市川大祐 MF5稲本潤一 MF21戸田和幸 MF18小野伸二(64分 MF14三都主アレサンドロ) MF7中田英寿 FW11鈴木隆行(68分 MF8森島寛晃) FW13柳沢敦

第2戦 ロシア

中田英寿

[写真]=FIFA/FIFA via Getty Images

【スコア】
日本 1-0 ロシア

【得点者】
1-0 51分 稲本潤一(日本)

【スタメン】
GK12楢崎正剛 DF3松田直樹 DF17宮本恒靖 DF16中田浩二 MF20明神智和 MF5稲本潤一(85分 MF15福西崇史) MF21戸田和幸 MF18小野伸二(75分 MF6服部年宏) MF7中田英寿 FW11鈴木隆行(72分 FW10中山雅史) FW13柳沢敦

第3戦 チュニジア

森島寛晃

[写真]=FIFA/FIFA via Getty Images

【スコア】
日本 2-0 チュニジア

【得点者】
1-0 48分 森島寛晃(日本)
2-0 75分 中田英寿(日本)

【スコア】
GK12楢崎正剛 DF3松田直樹 DF17宮本恒靖 DF16中田浩二 MF20明神智和 MF5稲本潤一(46分 MF22市川大祐) MF21戸田和幸 MF18小野伸二 MF7中田英寿(84分 MF8小笠原満男) FW11鈴木隆行 FW13柳沢敦(46分 MF8森島寛晃)

決勝トーナメント1回戦 トルコ

稲本潤一

[写真]=FIFA/FIFA via Getty Images

【スコア】
日本 0-1 トルコ

【得点者】
0-1 12分 ウミト・ダヴァラ(トルコ)

【スコア】
GK12楢崎正剛 DF3松田直樹 DF17宮本恒靖 DF16中田浩二 MF20明神智和 MF5稲本潤一(46分 MF22市川大祐)(86分 MF8森島寛晃) MF21戸田和幸 MF18小野伸二 MF7中田英寿 MF14三都主アレサンドロ(46分 FW11鈴木隆行) FW9西澤明訓

日韓W杯 全結果

カフー

[写真]=FIFA/FIFA via Getty Images

GROUP A
1位 デンマーク(勝ち点7/得失点差+3)
2位 セネガル(勝ち点5/得失点差+1)
3位 ウルグアイ(勝ち点2/得失点差-1)
4位 フランス(勝ち点1/得失点差-3)

フランス 0-1 セネガル
ウルグアイ 1-2 デンマーク
デンマーク 1-1 セネガル
フランス 0-0 ウルグアイ
デンマーク 2-0 フランス
セネガル 3-3 ウルグアイ

GROUP B
1位 スペイン(勝ち点9/得失点差+5)
2位 パラグアイ(勝ち点4/得失点差0)
3位 南アフリカ(勝ち点4/得失点差0)
4位 スロベニア(勝ち点0/得失点差-5)

パラグアイ 2-2 南アフリカ
スペイン 3-1 スロベニア
スペイン 3-1 パラグアイ
スロベニア 0-1 南アフリカ
南アフリカ 2-3 スペイン
スロベニア 1-3 パラグアイ

GROUP C
1位 ブラジル(勝ち点9/得失点差+8)
2位 トルコ(勝ち点4/得失点差+2)
3位 コスタリカ(勝ち点4/得失点差-1)
4位 中国(勝ち点0/得失点差-9)

ブラジル 2-1 トルコ
中国 0-2 コスタリカ
ブラジル 4-0 中国
コスタリカ 1-1 トルコ
コスタリカ 2-5 ブラジル
トルコ 3-0 中国

GROUP D
1位 韓国(勝ち点7/得失点差+3)
2位 アメリカ(勝ち点4/得失点差-1)
3位 ポルトガル(勝ち点3/得失点差+2)
4位 ポーランド(勝ち点3/得失点差-4)

韓国 2-0 ポーランド
アメリカ 3-2 ポルトガル
韓国 1-1 アメリカ
ポルトガル 4-0 ポーランド
ポルトガル 0-1 韓国
ポーランド 3-1 アメリカ

GROUP E
1位 ドイツ(勝ち点7/得失点差+10)
2位 アイルランド(勝ち点5/得失点差+3)
3位 カメルーン(勝ち点4/得失点差-1)
4位 サウジアラビア(勝ち点0/得失点差-12)

アイルランド 1-1 カメルーン
ドイツ 8-0 サウジアラビア
ドイツ 1-1 アイルランド
カメルーン 1-0 サウジアラビア
カメルーン 0-2 ドイツ
サウジアラビア 0-3 アイルランド

GROUP F
1位 スウェーデン(勝ち点5/得失点差+1)
2位 イングランド(勝ち点5/得失点差+1)
3位 アルゼンチン(勝ち点4/得失点差0)
4位 ナイジェリア(勝ち点1/得失点差-2)

アルゼンチン 1-0 ナイジェリア
イングランド 1-1 スウェーデン
スウェーデン 2-1 ナイジェリア
アルゼンチン 0-1 イングランド
スウェーデン 1-1 アルゼンチン
ナイジェリア 0-0 イングランド

GROUP G
1位 メキシコ(勝ち点7/得失点差+2)
2位 イタリア(勝ち点4/得失点差+1)
3位 クロアチア(勝ち点3/得失点差-1)
4位 エクアドル(勝ち点3/得失点差-2)

クロアチア 0-1 メキシコ
イタリア 2-0 エクアドル
イタリア 1-2 クロアチア
メキシコ 2-1 エクアドル
メキシコ 1-1 イタリア
エクアドル 1-0 クロアチア

GROUP H
1位 日本(勝ち点7/得失点差+3)
2位 ベルギー(勝ち点5/得失点差+1)
3位 ロシア(勝ち点3/得失点差0)
4位 チュニジア(勝ち点1/得失点差-4)

日本 2-2 ベルギー
ロシア 2-0 チュニジア
日本 1-0 ロシア
チュニジア 1-1 ベルギー
チュニジア 0-2 日本
ベルギー 3-2 ロシア

決勝トーナメント1回戦
ドイツ 1-0 パラグアイ
デンマーク 0-3 イングランド
スウェーデン 1-2 セネガル
スペイン 1-1(PK 3-2)アイルランド
メキシコ 0-2 アメリカ
ブラジル 2-0 ベルギー
日本 0-1 トルコ
韓国 2-1 イタリア

準々決勝
イングランド 1-2 ブラジル
ドイツ 1-0 アメリカ
スペイン 0-0(PK 3-5)韓国
セネガル 0-1 トルコ

準決勝
ドイツ 1-0 韓国
ブラジル 1-0 トルコ

3位決定戦
韓国 2-3 トルコ

決勝
ブラジル 2-0 ドイツ

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By サッカーキング編集部

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