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「国民を裏切れない」ナイジェリア主将ミケル、父親誘拐を隠し出場

2018.07.04

アルゼンチン戦にフル出場したミケル [写真]=Getty Images

 ナイジェリア代表の主将ジョン・オビ・ミケルは、26日に行われた2018 FIFAワールドカップ ロシア・グループステージ第3戦のアルゼンチン代表戦前に実父が誘拐されていたと告白した。イギリス紙『ガーディアン』などが報じている。

 ミケルの父親であるマイケル・オビ氏は、ナイジェリア南東部で誘拐された。その後、アルゼンチン戦キックオフの約4時間前に同選手にも家族から連絡があり、誘拐犯に身代金を支払うように求められたという。報道の中でミケルは「僕は父親が誘拐されている時にプレーした。何が起きているのか知ってから、僕はトラウマに押しつぶされそうだった」と、2011年に同じく父親を誘拐された時のことを思い出したと明かした。

 また、「僕は試合に出場してサッカーをすべきなのか深く考えたよ。とても困惑していた。だけど最終的に1億8000万人のナイジェリア国民を裏切ることはできないと思った。このことは僕の頭の中で押さえ込んで、国民の代表として戦うべきだとね。監督やスタッフ、ともに戦ってきたチームメイトに明かすこともできなかったよ」と試合前の切迫した心情を語った。

 幸い、マイケル・オビ氏は解放されて現在治療を受けており、「ありがたいことに父は月曜日(7月2日)に解放された。救助活動を行った警察当局や支援してくれた人々に感謝している」と感謝を口にした。

 ミケルはアルゼンチン戦にフル出場したが、チームは試合終了間際にアルゼンチン代表DFマルコス・ロホに決勝点を奪われ、グループステージ敗退が決定した。

By サッカーキング編集部

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