フュルクルクが魂の同点弾 [写真]=Getty Images
FIFAワールドカップカタール2022・グループE第2節が27日に行われ、スペイン代表とドイツ代表が対戦した。
23日に行われたグループE開幕戦で、スペイン代表はコスタリカ代表相手に大爆発。ダニ・オルモのゴールを皮切りに大量7ゴールを挙げ、自慢のパスワークを武器にコスタリカ代表を粉砕した。一方、ドイツ代表は日本代表に1-2とまさかの逆転負け。2大会連続のグループステージ敗退を避けるため、“背水の陣”となる第2節を迎えた。
この試合で勝利すれば決勝トーナメント進出が決定的となるスペイン代表は、前節からのメンバー変更を1名のみにとどめた。右サイドバックの位置にはセサル・アスピリクエタではなくダニエル・カルバハルが起用されている。一方、ドイツ代表はスターティングメンバーを2名変更。ティロ・ケーラーとレオン・ゴレツカが先発に名を連ねた。
試合は序盤からスペイン代表がボールを握る展開になり、7分には決定機を作り出す。ペナルティエリア手前でボールを持ったガビが左に繋ぐと、マルコ・アセンシオを経由してボールはオルモの元へ。ボックス手前から右足を振り抜くも、強烈な一撃はGKマヌエル・ノイアーに触られてクロスバーを直撃。先制とはならなかった。
前半の半ばにはビルドアップのミスから両チームにチャンスが生まれる。24分にはGKウナイ・シモンのパスがセルジュ・ニャブリに渡ると、カットインから左足でシュート。この一撃は枠の外へ。一方、スペイン代表はGKノイアーのパスを狙っていたオルモがフェラン・トーレスへと繋ぐも、フィニッシュは阻まれた。
ドイツ代表は40分、敵陣右サイドでのフリーキックを獲得する。キッカーを務めたジョシュア・キミッヒが正確なボールを供給すると、ペナルティエリア内でフリーになっていたアントニオ・リュディガーがヘディングシュート。ドイツ代表が先制かと思われたが、リュディガーのポジションがオフサイドだったため得点は認められず。前半はこのままスコアレスで終了した。
後半に入るとドイツ代表のハイプレスが機能し、スペイン代表はなかなか良い形で前進できない時間帯が続く。それでも62分、スペイン代表はセルヒオ・ブスケツのパスから攻撃に出る。ボールを受けたオルモは大外を駆け上がってきたジョルディ・アルバを使うと、タイミングを見てグラウンダーのクロスボールを供給。最後は途中出場のアルバロ・モラタが右足ダイレクトで合わせ、ゴールネットを揺らした。スペイン代表が先制に成功している。
1点ビハインドとなったドイツ代表は70分、ルーカス・クロスターマン、ニクラス・フュルクルク、そして負傷からの合流直後だったレロイ・サネをピッチに送り出す。するとそのサネが3分後に決定機を演出。右サイドでボールを受けると、強引なカットインから斜めのパスを送る。抜け出したジャマル・ムシアラは1対1のチャンスを迎えたが、GKシモンに阻まれてゴールは挙げられない。
それでも徐々にドイツ代表が試合の流れを取り戻すと、83分に待望の瞬間が訪れる。クロスターマンからのパスを受けたサネが再びムシアラへ斜めのパスを通すと、トラップが長くなったところをフュルクルクが回収。角度の限られたボックス右から右足を振り抜くと、強烈な一撃をファーサイドに突き刺した。試合は振り出しに戻っている。
これ以上スコアは動かず、試合はこのままタイムアップ。グループE、そして大会屈指の“強豪対決”はドローで終了した。この結果、スペイン代表は勝ち点を「4」に伸ばしてグループ首位をキープ。日本代表とコスタリカ代表が勝ち点「3」で追いかける状況に。ドイツ代表は勝ち点「1」となっており、逆転での決勝トーナメント進出は最終節に委ねられることとなった。
次節は12月1日に行われ、スペイン代表は日本代表と、ドイツ代表はコスタリカ代表と、それぞれ対戦する。
【得点者】
1-0 62分 アルバロ・モラタ(スペイン代表)
1-1 83分 ニクラス・フュルクルク(ドイツ代表)
【スターティングメンバー】
スペイン代表(4-3-3)
GK:シモン
DF:カルバハル、ロドリ、ラポルテ、J・アルバ(82分 バルデ)
MF:ブスケツ、ガビ(66分 コケ)、ペドリ
FW:F・トーレス(54分 モラタ)、アセンシオ(66分 N・ウィリアムス)、オルモ
ドイツ代表(4-2-3-1)
GK:ノイアー
DF:ケーラー(70分 クロスターマン)、ズーレ、リュディガー、ラウム(87分 シュロッターベック)
MF:ゴレツカ、キミッヒ、ニャブリ(85分 ホフマン)、ギュンドアン(70分 サネ)、ムシアラ
FW:ミュラー(70分 フュルクルク)
By サッカーキング編集部
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