決定機を逃したベルギー代表FWルカク [写真]=Getty Images
FIFAワールドカップカタール2022・グループF第3節が12月1日に行われ、クロアチア代表とベルギー代表が対戦した。
前回ロシア大会の2位と3位が、決勝トーナメント進出をかけて激突。クロアチア代表は引き分け以上でグループステージ突破が決まる一方、ベルギー代表は引き分け以下で敗退が濃厚という状況で試合を迎えた。クロアチア代表のズラトコ・ダリッチ監督は、4-1で勝利した前節カナダ代表戦と同じスターティングイレブンを起用。ベルギー代表のロベルト・マルティネス監督は0-2で敗れたモロッコ代表戦から先発を4人入れ替え、主将のエデン・アザールはベンチスタートとなった。
クロアチアは開始直後に決定機。ルカ・モドリッチが十八番のアウトサイドパスで前方に放り込み、ボールを収めたイヴァン・ペリシッチが鋭いシュートで相手のゴールを脅かす。その後はベルギー代表も高速カウンターでチャンス到来。ファイナルサードまで運んだケヴィン・デ・ブライネは左へのラストパスを選択したが、ドリース・メルテンスのシュートは枠を捉えることはできない。
クロアチア代表は16分、セットプレーの流れでアンドレイ・クラマリッチが相手に倒されてPKを獲得する。しかし、アンソニー・テイラー主審はオンフィールドレビューで映像を確認し、ファウルの前にオフサイドがあったとして判定を取り消した。
その後は両チームともリスクを冒さずこう着状態が続き、ビッグチャンスと呼べるような場面は訪れない。前半は枠内シュートが生まれず、スコアレスで折り返す。
背水のベルギー代表は、ハーフタイムでメルテンスに代えてコンディションが万全ではないロメル・ルカクを投入する。後半に勝負をかける。序盤から勢いを持って入ると、49分にセットプレーの2次攻撃でチャンス到来。右サイドからデ・ブライネが送ったクロスにルカクが合わせたが、ヘディングシュートは相手GKドミニク・リヴァコヴィッチの正面。
対するクロアチア代表もギアを上げてゴールに迫る。49分、マテオ・コヴァチッチがペナルティエリア内で右足を振り抜くが、枠を捉えていたシュートは相手GKティボー・クルトワに阻まれる。さらに54分、マルコ・リヴァヤの落としを受けたマルセロ・ブロゾヴィッチがミドルシュートを放ったものの、これもクルトワに防がれた。さらにその数十秒後には、モドリッチがペナルティエリア右で左足一閃。しかし、これもクルトワの牙城を崩すことはできない。
60分、ベルギー代表にビッグチャンスが訪れる。デ・ブライネのスルーパスに抜け出したヤニック・カラスコのシュートが防がれると、こぼれ球にルカクが反応。右足でゴール右を狙ったが、惜しくもポストを叩いて得点には至らない。
ベルギー代表は攻撃的なカードを次々に切って攻勢を強めるが、1点が遠い。89分にはジェレミー・ドクが左サイドから中央に切り込み、右に展開。トルガン・アザールがクロスを送ったが、反応したルカクはシュートに持ち込めない。その数分後には再びルカクにシュートチャンスが訪れたものの、相手DFヨシュコ・グヴァルディオールの体を張った守備に阻まれる。
試合は0-0に終わり、クロアチア代表の決勝トーナメント進出が決まった。また、裏で行われていたモロッコ代表vsカナダ代表の結果により、FIFAランキング2位のベルギー代表はグループステージ敗退が決まった。クロアチア代表はグループFを2位で通過し、決勝トーナメント1回戦でグループEの1位と対戦する。
【スコア】
クロアチア代表 0-0 ベルギー代表
【スターティングメンバー】
クロアチア代表(4-3-3)
リヴァコヴィッチ;ユラノヴィッチ、ロヴレン、グヴァルディオール、ソサ;ブロゾヴィッチ、モドリッチ、コヴァチッチ(90+2分 マイェル);クラマリッチ(64分 パシャリッチ)、リヴァヤ(64分 ぺトコヴィッチ)、ペリシッチ
ベルギー代表(4-3-3)
クルトワ;ムニエ(87分 エデン・アザール)、アルデルヴァイレルト、フェルトンゲン、カスターニュ;ヴィツェル、デンドンケル(72分 ティーレマンス)、デ・ブライネ;トロサール(59分 トルガン・アザール)、メルテンス(HT ルカク)、カラスコ(72分 ドク)
By サッカーキング編集部
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