勝利を喜ぶチョン・ウヨン(中央) [写真]=Getty Images
FIFAワールドカップカタール2022グループステージH組第3節が2日に行われ、韓国代表は後半アディショナルタイムのファン・ヒチャンの得点でポルトガルに2-1で逆転勝利。ポルトガルに次ぐ、グループ2位で決勝トーナメント進出を決めた。
Jリーグで長く活躍し、現在はカタールのアル・サッドでプレーするMFチョン・ウヨンはアンカーとして先発出場し、終盤はセンターバックにポジションを移して、勝利に貢献した。日本語のでの取材に応じてくれたチョン・ウヨンは「夢かなと思うぐらい嬉しいです。でも、選手全員が一つになってやれたからこの結果が出たと思います」と勝利を喜んだ。
突破のためには勝利が必要だった韓国だったが、ガーナ戦での退席処分でパウロ・ベント監督はスタンドから見つめる試合に。しかしチョン・ウヨンは「不安もあったかもしれないですけど、監督がミーティングで『フィジカルが少し離れているだけ』と言ってくれて、選手も信じていましたし、問題はありませんでした」とし、チーム内でのベテラン選手として、働きかけたことについて聞いても「話すことも大事ですけど、一番大事なのはグラウンドで走って、その姿を見せることだと思っています。そして他の選手たちが自分たちベテラン選手を見て、もっとモチベーションを上げることが大切だと思っていて、自分も頑張りましたし、他の選手たちが少しでもそれを感じていたらいいと思っています」と、自身がまずやるべきことをやる姿勢が大切だったと話した。
開始早々の失点での苦しい状況から、アディショナルタイムでの逆転劇で決勝トーナメントへの切符を掴み取ったが、「昨日の日本もそういった試合をしていたし、1点を取られてもやることをしっかりやれば逆転できると思っていたので、2点目を取られないことが一番大事だと思いました。逆転できて嬉しいです」と話し、前夜の日本vsスペインも「みんなで見ていた」とのことで、「もちろん力になりました。日本はアジアの中ではライバルだと思っていますけど、世界での戦いでは、アジアのチームがこのぐらいできると示したことは本当に力になっていました」「オーストラリアと日本が先に上へ行き、本当にモチベーションが上がったと思います」と、同じアジア勢の活躍がエネルギーになったと明かしている。
韓国は決勝トーナメント1回戦でブラジルと対戦する。「試合の後は泣くくらい嬉しかったですけど、次の試合があります。今も選手たちはモチベーションを持っていますが、ここから楽しんでいけると思います。頑張ります」と、ポジティブなチーム状態で次戦へ迎えることを、力強く話してくれている。
By 小松春生
Web『サッカーキング』編集長