左からクロップ監督、フリック監督、トゥヘル氏 [写真]=Getty Images
ドイツ代表を率いるハンジ・フリック監督の去就に注目が集まっている。ドイツメディア『スカイスポーツ』が伝えた。
フリック監督はバイエルンを退任後、15年間チームを率いたヨアヒム・レーヴ前監督の後任として、2021年夏のEURO2020終了後からドイツ代表で指揮をとっている。優勝候補の一角としてFIFAワールドカップカタール2022に臨んだものの、初戦で日本代表に逆転負けを喫し、2戦目はスペイン代表とドロー。最終戦ではコスタリカ代表に4-2で勝利したが、裏で日本代表がスペイン代表を破ったため、ドイツ代表は得失点差に泣いて2大会連続のグループステージ敗退となった。
『スカイ・ドイツ』がユーザーに行ったアンケートでは、約2万人の回答者のうち、56パーセントがフリック監督の退任を望んでいるという。同メディアで解説を務める元ドイツ代表MFディートマー・ハマン氏も、「フリックにはチーム作りに16カ月が与えられたが、チームにはまとまりがなく、試合後のコメントはどれもこれも言い訳ばかりだ。この3試合では、ドイツ代表のユニフォームのために死力を尽くしたような選手が11人もピッチにいたという印象は受けなかった。それを何とかできないのなら、自国開催のEURO2024までに事態が好転するわけがない」と、フリック監督のチーム作りを批判している。
では、新たなドイツ代表指揮官にふさわしい人物は誰か。この議論になると毎回のように名前が挙がるのが、トーマス・トゥヘル氏と現在リヴァプールを率いるユルゲン・クロップ監督だ。ただ、『スカイ・ドイツ』によると、トゥヘル氏は現時点でドイツ代表の仕事には興味がない模様。今年9月にチェルシーから電撃解任された49歳は、今でもクラブチームでの仕事の方を魅力的に感じているようだ。一方のクロップ監督は今年4月にリヴァプールとの契約を2026年6月30日まで延長しており、よほどのことがない限りは契約を全うすると見られている。
世論とは裏腹に、フリック監督は敗退が決まった後に「私としては続けない理由がない」と続投に意欲を示していた。また、ドイツサッカー連盟(DFB)のベルント・ノイエンドルフ会長は、近日中にフリック監督を交えて今後数年間のロードマップを作成することを明かしており、今のところ2024年夏まで契約を残す同監督への信頼は揺らいでいない模様だ。
By サッカーキング編集部
サッカー総合情報サイト