前日練習での熊谷紗希 [写真]=須田康暉
FIFA女子ワールドカップオーストラリア&ニュージーランド2023の初戦を22日に控え、なでしこジャパン(日本女子代表)は前日練習を21日に実施。練習後、主将の熊谷紗希が取材に応じた。
自身4度目のワールドカップとなる熊谷。初戦の重要性はこれまでの経験含め、よくわかっていると話し、「このためにみんなでやってきたので、あとはやってきたことを出すだけだなと思っています」と意気込み、「どんなに苦しんだとしても勝ち点3を持って帰ることが今の一番の目標」と勝利を誓った。
ザンビアは守備を固めながら、驚異的なスピードやフィジカルで得点を量産するFWバーバラ・バンダをターゲットとしたゴールに一気に迫る戦いを狙ってくることが予想される。熊谷は、「ニュージーランドに入ってきて本格的に対ザンビアの準備はしてきてました。ザンビア戦の準備しかしてきていないくらい。それだけこの初戦が大切になってくる。ボールを失った時、コンタクトできない場所に相手がいるのは間違いないので、ボールの引っ掛けられ方と失い方、後ろの準備は徹底して臨みたいと思います」と気を引き締める。
相手がロングボールを多用する場合、特に気になるのはコンディション。試合会場都市のハミルトンは前日練習で風が強く吹いた。「いち早く(状況に)慣れることとエンド選択もチームと相談して、いい方取れたら」「(ニュージーランドは)ピッチが硬くないけど、硬いというか。今まで以上にボールも跳ねるので、処理に時間をかけるとかっさらわれるし、ボールを落とさないことも大事。後ろは良い意味でノーリスクで割り切らないといけないところも多くなると思います。この試合に関しては早くラインが下がるところはあると思うので、そこは相手の良さ、狙いを自分たちがいかに消せるかというところと、早くピッチに慣れて自分たちの戦いに持っていけるかに、試合が始まってすぐにフォーカスしないといけないと思います」と、初戦という緊張感がある中でも、冷静に状況の見極めと共有を大事にしたいと続けた。
対策をしてきた相手に対して、しっかりと勝利を収められれば勢いも出る。「今大会を戦っていく上で、自分たちが次に向かう勢いに乗ることは間違いなくできると思っています」と力を込めている。
ザンビア戦は22日19時(日本時間22日16時)キックオフ。NHK BS1で生中継される。
By 小松春生
Web『サッカーキング』編集長