得点した植木と抱き合って喜ぶ熊谷 [写真]=Getty Images
FIFA女子ワールドカップオーストラリア&ニュージーランド2023グループC第3節が31日に行われ、なでしこジャパン(日本女子代表)はスペイン女子代表と対戦し、4-0で勝利。3連勝でグループ首位通過を決めた。
試合後、主将の熊谷紗希は「ちょっと驚きました」と表現するほど、日本のスペイン対策がハマったことを振り返り、「一人ひとりが自分たちのやるべきことをやりました。それがこのチームの一番の強さだと思うし、1~3戦目で少しずつメンバー変わっていても、途中から出てもしっかり結果を残してくれる。いい意味で誰が出ても、最高のパフォーマンスができる状態にある」と、チーム状態に改めて手応えを感じていると話した。
日本はスペインにボールを支配されることを想定し、5-4の強固なブロックを形成。中盤は中央を閉めつつ、ゴールに近づけさせない守備から、相手の背後を突く素早い攻めで大勝を手にした。「後ろが粘って、粘っての展開は想定内。少し後ろが重くなって前に出られない時間帯もありましたが、それでもボランチはスライドをすごく頑張ってくれたし、センターバックの脇も出られるようになっていきながら、ビッグチャンスを与えなかったことは後ろにとって自信だし、あれだけカウンターをしっかり決めてくれたところがチームを助けてくれた」と勝利の要因に触れた。
首位通過を決めて、ここからは負けたら終わりの決勝トーナメント。ベスト16ではノルウェーと対戦するが、「ここからが勝負だぞというところはチームに伝えているし、私自身も気を引き締め直さなければいけない」と話し、「ボールを持たれても最後のところでやられなければ自分たちはいけるという、成功体験はすごく大きなものだと思います。ノルウェー戦はスペイン戦よりはボールを持たれないと思いますけど、相手の右サイドやFW含めていい選手はたくさんいるので、どこを大事にして守るか、チームとして話していかないといけません。この3試合はしっかり準備できたからこそ、こうやってピッチで出せているので、いい準備をすることに尽きますし、ここをいい自信にして勝つためにやっていきたいと思います」と、気を引き締め直している。
ノルウェーとの決勝トーナメント1回戦は8月5日20時(日本時間5日17時)キックオフとなる。
By 小松春生
Web『サッカーキング』編集長