初の女子W杯決勝進出を決めたスペイン女子代表 [写真]=FIFA via Getty Images
FIFA女子ワールドカップオーストラリア&ニュージーランド2023・準決勝が15日に行われ、スペイン女子代表とスウェーデン女子代表が対戦した。
ヨーロッパの強豪がワールドカップの準決勝で激突することとなった。スペインはグループステージ最終節でなでしこジャパン(日本女子代表)に0-4と完敗を喫し、2位で決勝トーナメントに進出したもののの、その後はスイス女子代表、オランダ女子代表を破ってベスト4入りを決めていた。対するスウェーデンはグループステージを3戦全勝で終え、首位で決勝トーナメントに駒を進めると、ラウンド16(決勝トーナメント1回戦)で2連覇中の“絶対王者”アメリカ女子代表をPK戦の末に撃破。準々決勝ではなでしこジャパンと対戦し、終盤に林穂之香に1点を返されながらも、2-1で逃げ切りに成功していた。5大会ぶりの決勝進出を目指す。
初優勝を目指すチーム同士の一戦は、序盤から拮抗した展開に。最初のチャンスは14分、スペインは右サイドから攻め込むと、ジェニファー・エルモソの落としにオルガ・カルモナが反応。左足で強烈なミドルシュートを放ったものの、シュートはわずかに枠を外れた。
対するスウェーデンは42分、敵陣右サイドでボールを奪い返すと、時間をかけずに浮き球のボールを送る。ファーサイドで待っていたフリードリナ・ロルフォが左足で強烈なボレーシュートを放ったが、ここはスペインのGKカタリナ・コルが立ちはだかった。前半45分間の中でゴールネットが揺れることはなく、スコアレスで後半に折り返している。
後半に入っても手に汗握る展開が続き、スコアレスのまま時間が経過したが、終盤に差し掛かった81分、遂に均衡が破れる。スペインはペナルティエリア手前左寄りのスペースでエルモソが前を向くと、時間をかけずにアーリークロスを供給。ファーサイドを狙ったボールは通らなかったものの、こぼれ球をサルマ・パラジュエロが押し込んだ。19歳の“スーパーサブ”が準々決勝のオランダ戦に続いてゴールネットを揺らし、スペインが先手を取っている。
だが、スウェーデンもここから諦めることなく反撃へ。88分、敵陣左サイドでスローインを得ると、縦へ送られたボールにロルフォが反応。強引にセンタリングまで持ち込むと、高めのボールをリナ・フルティグが頭で落とし、最後は遅れて入ってきたレベチャ・ブロムクビストが仕上げる。ハーフボレーを叩き込み、スウェーデンが土壇場で試合を振り出しに戻した。
スウェーデンの同点弾により延長の可能性も頭をよぎったが、スペインは失点直後に気落ちすることなく相手ゴールに襲いかかる。89分、左コーナーキックを獲得すると、キッカーのテレサ・アベリェイラはマイナス方向へグラウンダーのパスを選択。ペナルティエリア手前でフリーになったカルモナが左足を振り抜くと、強烈な一撃はクロスバーを叩いてゴールに吸い込まれた。残り時間わずかの中でスペインが勝ち越しに成功。決勝戦行きの切符を手繰り寄せた。
最終的に試合はこのままタイムアップ。終盤に2ゴールを奪ったスペインがスウェーデンを下し、初の決勝戦進出を決めた。決勝戦は20日に行われ、スペインはオーストラリア女子代表対イングランド女子代表の勝者と対戦する。敗れたスウェーデンは3位決定戦に回ることが決定。こちらは19日に試合が行われる。
【スコア】
スペイン女子代表 2-1 スウェーデン女子代表
【得点者】
1-0 81分 サルマ・パラジュエロ(スペイン女子代表)
1-1 88分 レベチャ・ブロムクビスト(スウェーデン女子代表)
2-1 89分 オルガ・カルモナ(スペイン女子代表)
By サッカーキング編集部
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