サンパウロのMFカカ(左)と決勝点を挙げたFWパト(中央) [写真]=Getty Images
8月23から24日に行われたブラジル全国選手権の第17節。サンパウロ州の州都サンパウロで行われたクラシコ、サンパウロとサントスの対戦は、アレシャンドレ・パトのゴールで勝ち越しに成功したサンパウロが接戦を制した。
序盤から一進一退の攻防が繰り広げられた試合は、10分を過ぎたあたりからサンパウロが徐々に決定機を増やしていく。12分にカカ、ガンソとつないでアルバロ・ペレイラがクロスを上げると、21分にはパトのスルーパスでゴール前に飛び出したパウロ・ミランダがシュートを打ってサントスのゴールを脅かした。
先制点は23分、右サイドからのロングスローをガンソがペナルティエリアでトラップすると、ゴールに背を向けたまま左足を高く上げてシュート。ボールはGKアラーニャの左手をかすめてゴールに吸い込まれた。咄嗟の判断が生んだガンソのアクロバティックなゴールによって、サンパウロが先制した。
先制を許したサントスはその後決定機を何度も作ったが、GKロジェリオ・セニがファインセーブを連発してサントスに得点を与えなかった。
後半も互角の攻防は続き、激しいチャージによって何枚もイエローカードが出された。サンパウロは77分にガンソのスルーパスから決定的な場面を作ったが、ドリブルでペナルティエリアに到達したパトのシュートはキーパーの下半身に阻まれてしまう。すると83分に右サイドを崩したサントスは、ペナルティエリアでリウドがアルバロ・ペレイラのスライディングによって倒されてPKを獲得。このPKをガブリエウが難なく決めて、サントスが追いついた。
だがこの試合はここで終わらなかった。追いつかれたサンパウロはすぐに勝ち越す。87分、ペナルティエリアの手前でガンソ、アラン・カルデッキ、ガンソ、デニウソンとダイレクトパスをつないで、デニウソンが前方にボールを押し出すと、パトがパスに合わせてペナルティエリアに侵入。右足で軽く浮かせたシュートはキーパーの体に当たったが、パトは体勢を立て直してこぼれ球に反応すると、右足で無人のゴールに蹴り込んだ。パトのシーズン6点目となるゴールがこの試合の決勝点となり、サンパウロがクラシコを制した。
クラシコを制して4連勝と勢いに乗っているサンパウロは、同節敗れたインテルナシオナウとコリンチャンスを抜いて2位に浮上している。勝ち点差が7と開いている首位クルゼイロとの差を、今後どこまで縮められるかにも注目しておきたい。
(文/Cartao Amarelo)
【スコア】
サンパウロ 2-1 サントス
【得点者】
1-0 23分 ガンソ(サンパウロ)
1-1 85分 ガブリエウ(サントス)
2-1 87分 アレシャンドレ・パト(サンパウロ)