スイス・4部リーグで、GKが相手サポーターがボトルに入れた尿を飲んでしまうという事件が起きた [写真]=Bongarts/Getty Images
スイス4部リーグ、FCムリに所属するGKレト・フェルダーが試合中に飲んだ給水ボトルの中に、対戦相手バーデンのサポーターの尿が入れられていたことが明らかになった。23日付のイタリア紙『ガゼッタ・デッロ・スポルト』が報じている。
フェルダーは、事件当時の状況を問われると「なんだか水が温かいと思った。でも日差しで温められたからだと思って、それを普通に口にした。そうしたら気付いたんだ、何かおかしいと」と、その液体を口にしてから、異変に気付いたことを明かした。
試合中にバーデン・サポーターは、「お前らは伝染病にかかる」や「お前らはエイズにかかっている」といった卑劣な内容のチャントを歌っており、それだけでは飽き足らず、この酷い行為に及んでいる。それに対しフェルダーは「小便を飲んだなんてことは耐え難い。もし次に何かしたら、そいつをノックアウトしてやる」と怒りを露わにした。
証言をもとにした再現によると、バーデン・サポーターの一人が、後半途中にフェンスを乗り越え、フェルダーに気付かれることなくボトルを手に取ると、スタジアムのドアの裏でボトルに尿を入れ、元の場所に戻したと推測されている。
事態を重く見たスイス・サッカー協会の委員ハンス・エーミゼッガー氏は「これは非難されるべき出来事です」とコメントし、FCムリの会長はすでにバーデン宛に抗議文を送り、これを受けたバーデンのトミ・ブレム会長は内部調査を開始した模様。ブレム会長は「有罪を証明したとして、我々が罰することはない」と警察に協力したうえで、クラブ側から制裁を行うことは無いとした。