20tのみかんを子供たちに贈ったスルナ [写真]=FIFA via Getty Images
シャフタールに所属するクロアチア代表DFダリヨ・スルナが、本拠地ドネツクの小学生に20トンのミカンをプレゼントしていたことが明らかになった。11日、クラブ公式HPが同選手のコメントを伝えている。
現在シャフタールが本拠地を置くドネツクは、ロシアとウクライナの緊張関係の渦中にあり、ホームのドンバス・アレーナは爆撃を受け閉鎖されている。
同クラブの主将スルナは、「僕はこの場所で11年間受けたファンからのサポートに感謝を示し、今度は自分自身がファンに恩返しをするべきだと考えた」と語り、人道支援センターのプロジェクトに協力。戦争地域の約2万3000人の子供たちに、スルナの地元メトコヴィッチで作られたミカン20トンをプレゼントした。
自身も幼少期に独立紛争を経験したスルナは「子供の頃クロアチアに戻った時に、僕も助けを必要とする期間を過ごした。難しい状況にいる人に手を差し伸べるのは重要なことだよ。ドネツクの街とドンバス・アレーナは多くのものを僕に与えてくれたし、ミカンはほんのささやかな贈り物だよ。今、こういった活動は僕の人生で一番大事なことになったんだ」とこれまでサポートしてくれたファンに、小さな恩返しをしただけだと述べている。
続けて「この計画は結構前から進めていた。僕はただクロアチアからドネツクにミカンを送れないかって頼んだだけだよ。誰かに『よくやった、ダリヨ!』って言われたいからやったんじゃない。心の底から力になりたいと思ったからだよ。これからも助けを必要とする人の力になっていきたい」と語り、今後もドネツクの人々を支援することを約束した。