クラシコはアレキサンドロの2得点でフラメンゴがヴァスコに勝利 [写真]=Getty Images
22日に行われたリオ・デ・ジャネイロ州選手権の第11節。州都リオ・デ・ジャネイロで行われたクラシコ「フラメンゴ対ヴァスコ・ダ・ガマ」は、豪雨による中断に加えてカードが15枚も乱れ飛ぶ“大荒れ”の一戦になった。
大雨の中で行われたこの試合はピッチコンディションの影響により先制点が生まれる。17分、ヴァスコのGKマルティン・シルバが味方DFへのスローイングのボールが水の浮いたピッチにより失速。そのボールにいち早く反応したフラメンゴのFWアレキサンドロが、右足でゴールへ流し込んで先制点を奪う。
先制点を奪い勢いづくフラメンゴだが、思わぬ形で水を差されることになる。雨足が激しくなった22分、主審がピッチコンディションの悪化を理由に一時中断を決定。試合は50分間の中断を経てようやく再開される。
仕切り直しとなった前半28分、ヴァスコがセットプレーのチャンスをゴールに結び付ける。CKからMFフリオ・ドス・サントスがヘディングで流したボールをFWジウベルトが頭でゴールに押し込み、ヴァスコが同点に追いつく。
1-1で迎えた後半はピッチコンディション同様、試合も荒れた展開になる。51分に元アルゼンチン代表MFパブロ・ギニャスがペナルティエリアでマルセーロ・シリーノを背後から倒してフラメンゴがPKを獲得。主審に激しく抗議したギニャスにはイエローカードが出され、そしてPKをアレキサンドロが決めてフラメンゴが勝ち越しに成功する。
追いつきたいヴァスコは、80分、高い位置でボールを奪い、ジウベルトがドリブルで相手陣内を前進する。フラメンゴのパウリーニョはファール覚悟で背後からジウベルトに足を掛けてカウンターをストップ。主審はパウリーニョにイエローカードを出そうとしたが、その前にヴァスコのイレブンが激昂。パウリーニョに詰め寄ったジウベルトがアンデルソン・ピコに顔を殴られて転倒すると、両軍入り乱れての大乱闘に発展した。とりわけ血気盛んなパブロ・ギニャスは、味方の制止を振り切ってアンデルソン・ピコに詰め寄り激怒した。
数分後に乱闘が収まると、主審はまず悪質なファウルを犯したパウリーニョにレッドカードを提示。さらに乱闘で非紳士的行為に及んだジウベルト、パブロ・ギニャス、アンデルソン・ピコの3人にも立て続けにレッドカードを突きつけた。ギニャスらは判定を不服として主審に抗議したが、主審がレッドカードを撤回することはなく。怒り心頭のギニャスは、不満を爆発させながらキャプテンマークを外してピッチを去った。
ヴァスコは後半のアディショナルタイムにセットプレーから決定機を演出したが、ホドリゴのヘディングシュートは相手に当たってわずかに枠の外へ逸れた。フラメンゴが1点差で勝利したが、イエローカード11枚、レッドカード4枚が乱れ飛ぶ後味の悪い試合になった。
【スコア】
フラメンゴ 2-1 ヴァスコ・ダ・ガマ
【得点者】
1-0 11分 アレキサンドロ(フラメンゴ)
1-1 28分 ジウベルト(ヴァスコ・ダ・ガマ)
2-1 52分 アレキサンドロ(フラメンゴ)
(記事/Cartao Amarelo)