イスラエルのネタニヤフ首相(左)とFIFAのブラッター会長(右) [写真]=Getty Images
FIFA(国際サッカー連盟)のゼップ・ブラッター会長は、対立緩和に向けてイスラエルとパレスチナによる親善試合を提案していると、スペイン紙『マルカ』が19日に報じた。
衝突や暴動が繰り返され、長く対立の続くイスラエルとパレスチナ。サッカー界でも、パレスチナサッカー協会(PFA)が、活動を妨害されたとして、FIFAにイスラエルサッカー協会(IFA)の資格停止処分を求めており、29日のFIFA総会で議論される予定となるなど、対立が見られていた。
それを受けて、ブラッター会長は19日、両国の対立関係の緩和を目指し、まずイスラエルを訪問。エルサレムで同国のベンヤミン・ネタニヤフ首相らと会談を行った。その中で、同会長はイスラエルとパレスチナの親善試合をスイスのチューリッヒで開催することを提案。ネタニヤフ首相もその提案を承諾していると伝えられている。
また、『FIFA.com』によると、ブラッター会長は会談後の記者会見で、「現代でサッカーは強い影響をもつものとなっている。私たちは争いを求めるのではなく、平和を求めるべきだ。サッカーは、人々を繋げるものであって、引き裂くものであってはいけない。ネタニヤフ首相の言葉を聞いてとても嬉しく思っている。サッカーは、起こりうるどのような問題よりも強いもの。私は、解決へと向かうと確信している」とコメントしている。
同会長は翌20日にパレスチナを訪れ、同国のマフムード・アッバース大統領らと会談する予定となっている。