バルセロナ所属のアルゼンチン代表FWメッシ [写真]=LatinContent/Getty Images
バルセロナに所属するアルゼンチン代表FWリオネル・メッシが、17日から18日にアフリカ中西部にあるガボンを訪問。しかしこの訪問に関して、同国政府がメッシを呼び寄せるために多額の報酬を支払っていたとの疑惑が浮上した。同政府は21日に、この疑惑を否定している。イギリス紙の『ガーディアン』や『デイリーメール』が報じた。
メッシは17日〜18日かけて、バルセロナで一緒にプレーしたことのある元ポルトガル代表MFデコ氏とともに、2017年にアフリカ・ネーションズカップが開催されるガボンを訪問。ガボン第2都市であるポールジャンティで、同国のアリー・ボンゴ・オンディンバ大統領らとともに、同大会のためのスタジアム起工式に参加していた。
なおこの訪問には、同じくバルセロナでともにプレーした元カメルーン代表FWサミュエル・エトオ(現トルコのアンタルヤスポル所属)が関与している模様。同選手は17日に、自身の公式フェイスブックで、「約束を守ってくれてありがとう!僕は他の予定があって参加できないけど、滞在を楽しんでくれ」とのコメントとともに、メッシとデコ氏の写真を掲載している。
選手間の約束によりメッシはガボンを訪問したと思われていたが、同国政府が報酬を支払っていた疑惑が浮上。フランス誌『フランス・フットボール』が20日に、「ガボン訪問でメッシは約350万ユーロ(約4億8000万円)を受け取っていた」と報じていた。
産油国でもあり国民平均所得はアフリカでも高いガボンだが、所得格差が大きく、国民の3分の1は貧困に苦しんでいるという。また、メッシを招待したとされるオンディンバ大統領は、以前から汚職や人権侵害に関わっている疑いが持たれているため、今回の報酬の疑惑は大きく報じられる事態となった。
これに対し、同大統領は、「数年前にバルセロナを訪問し、メッシに会ったとき、彼は私に会いにリーブルヴィル(ガボンの首都)まで来てくれると言ってくれたんだ。彼は私に約束してくれたんだよ。彼はただその約束を守ってくれただけだ」と説明し、個人的な約束だったと主張。
さらに政府も、「ガボン共和国は、アルゼンチン代表のリオネル・メッシ選手に対して金銭の支払いや、報酬の約束をしたとの疑惑を強く否定します」と、声明を発表している。