UEFAのミシェル・プラティニ会長 [写真]=Getty Images
FIFA(国際サッカー連盟)会長選への立候補を表明したUEFA(欧州サッカー連盟)のミシェル・プラティニ会長を中傷する文書が複数のメディアに届いた。この工作活動の裏にはFIFAの反プラティニ派が絡んでいるとみられており、UEFAがFIFAに対して抗議を行った。ドイツ紙『ディ・ヴェルト』が報じ、イギリスメディア『BBC』が16日付で伝えている。
ゼップ・ブラッター会長の退任が決定的となり、来年2月には新しい会長を決める選挙を行う予定のFIFA。次期会長選ではプラティニ氏の当選が有力とみられている。しかし、3月に同氏がFIFAのブラッター会長に退任を勧めて以降、2人の間には確執が続いているという。
先日、FIFA本部から「プラティニ、クローゼットの中のガイコツ(隠された秘密)」という見出しの文書が複数のメディアに送られた模様。文書には「彼(プラティニ)はサッカー史上最も優れた選手の一人だが、FIFA会長としてふさわしいかは疑問だ」、「プラティニは2022年ワールドカップの開催地を決める際、唯一カタールに投票したFIFA幹部だ」などの文言が並んでいたという。文書を送ったのはブラッター会長の息のかかった反プラティニ派の職員であるとみられている。
UEFAの広報担当者は「我々はFIFAに文書の送り主を特定するように要請した。UEFA会長に対する中傷キャンペーンには我々の利害が関係しているからだ」とFIFAに抗議声明を出した。この声明に対し、FIFAはまだ公式な返答を返していない。