左からダンテ、マンガラ、ベンテケ、川島、フェライニ、ヴィツェル、バチュアイ [写真]=Getty Images
ベルギー屈指の名門として知られるスタンダール・リエージュ。このクラブを経た後、ビッグクラブでプレーしている選手も少なくない。
そんななか、『Squawka』では、スタンダールが売った(退団した)選手でベストイレブンを組むなら…といった企画をやっていたので紹介する(1人だけ例外あり)。
なお、名前の隣の数字はスタンダールでの試合出場数。フォーメーションは4-4-2。
■GK 川島永嗣/106試合(現ダンディー・ユナイテッド)
2012年にリールセからスタンダールに加わった川島。3年間でリーグ戦68試合に出場し、ヨアン・テュラムに正GKの座を奪われるまではいい印象を残した。
非常に経験豊かな川島は日本代表として71キャップを誇り、2010年南アフリカ・ワールドカップのメンバーにも選出された。2015年、フリートランスファーでスコットランドのダンディー・ユナイテッドへ移籍した。
■RSB ロニー・スタム/30試合(現NAC)
2013年にスタンダール入りしたオランダ人。30試合に出場したのみで、2015年夏にかつての古巣NACへと売られた。より若いユース出身選手を使うために追い払われた形だ。
彼が印象深かったのはスタンダールに来る前に所属していたウィガン時代で、プレミアからの降格に伴い移籍したが、トップリーグの他の多くのクラブもその貢献に関心を示していた。2013年にはウィガンでFAカップを勝ち獲っている。
■CB ダンテ/88試合(現ヴォルフスブルク)
このブラジル人はスタンダールからボルシアMGへ移籍し、その後バイエルンへと加入。その間に優れたDFへと成長を遂げた。
スタンダールでは88試合に出場し、特に2007-08シーズンはわずか1試合の欠場でリーグ制覇に大きく貢献した。翌年も同じようなプレーを見せると、多くのクラブが関心を寄せるようになり、2008年12月にボルシアMGと契約した(翌年1月に移籍)。その後のキャリアではブンデスリーガを3度勝ち獲ったほか、チャンピオンズリーグ制覇も成し遂げた。2015年夏にヴォルフスブルクへ移籍している。
■CB エリアカン・マンガラ/99試合(現マンチェスター・C)
スタンダールのユース出身者で、将来を約束されたセンターバックのひとりであるマンガラ。リーグ戦では77試合に出場しており、若くしてレギュラーの座を掴んだ。
2011年にポルトへ移籍すると、ヨーロッパで最も嘱望されるDFのひとりとしての地位を確立した。2014年夏にマンチェスター・Cへ加わり、その移籍金は3200万ポンド(現レートで52.8億円)と伝えられている。プレミアリーグで39試合に出場しているが、なかなか本来のポテンシャルを発揮しきれていないようだ。
■LSB イェレ・ファン・ダンメ/現時点で205試合(※現所属)
スタンダール史上最高のキャプテンのひとりと考えられているファン・ダンメ。2011年に加入後、リーグ戦200試合以上に出場している。
彼は母国でのプレーをより楽しんでいるように見える。サウサンプトンやウォルバーハンプトンなど短期間しかいなかったプレミアリーグではその素晴らしいディフェンス能力を見せつけることはできなかった。なお、ロサンゼルス・ギャラクシーへの移籍が近づいているとされているが、現時点では退団していない。1人だけ例外的な選出となった。
■MF ウィリアム・ヴァンクール/110試合(現ローマ)
強くて勇敢で筋骨たくましいフランス人MFは出身クラブであるナントで92試合に出場した後、2011年にスタンダール入り。2014年にディナモ・モスクワへ移籍するまでに110試合に出場し6ゴールを記録した。
スタンダールは彼の取引で、400万ポンド(現レートで約6億6000万円)ほどの利益を得た。ロシアでは素晴らしいパフォーマンスを見せて、わずか1年後にローマに引き抜かれた。
■MF マルアン・フェライニ/84試合(現マンチェスター・U)
ユース上がりのこのタワー系MFは素晴らしいパフォーマンスをスタンダールで披露した。リーグ戦では64試合に出場し、9ゴールを決めた。その結果、当時エヴァートンの監督だったデイヴィッド・モイーズが大枚を叩き、彼をプレミアリーグへと迎い入れた。
その素晴らしいフィジカル的素養ですぐにプレミアリーグにも馴染み、2013年にはマンチェスター・Uへと移籍。ユナイテッドでのパフォーマンスは一貫性をともなわないことが多いが、ルイ・ファン・ハール監督の戦術においてキーパートになるように見える。一方で最近では移籍も噂されている。
■MF スティーヴン・デフール/165試合(現アンデルレヒト)
2006年にヘンクからスタンダールへ移籍。2年目には弱冠19歳にしてキャプテンを任された。2007~2009年の国内タイトル獲得に大きく貢献し、リーグ125試合で13ゴールを記録した。
2011年にポルトへ移るまで、素晴らしい5年間を楽しんだ。ポルトガルでも決して悪くなかったが、2014年にはスタンダールの最大の宿敵であるアンデルレヒトへ移籍している。
■MF アクセル・ヴィツェル/181試合(現ゼニト)
スタンダールのユース育ちのMFは出場181試合で42ゴールを記録。中盤でデフールとコンビを組み、国内タイトル獲得に貢献した。
5年間プレーした後、2011年にベンフィカへと移籍。その1年後にはロシア屈指の金満クラブであるゼニトに引き抜かれた。その移籍金は1年でほぼ5倍になったようだ。
■FW ミッヒー・バチュアイ/120試合(現マルセイユ)
欧州の若手トップストライカーのひとりである彼もまたスタンダールの出身者。プロデビュー後、リーグ戦97試合で39ゴールを決めた。
この天性の才能を持ったベルギー人はいくらか驚くべきことだったが、2014年にマルセイユに売られた。そして、フランスでもその卓越した得点力を見せ続けている。22歳と若いがすでにフル代表にもデビューしており、ビッグクラブへの移籍も噂されている。
■FW クリスティアン・ベンテケ/18試合(現リヴァプール)
ごくわずかの試合出場で、(出身クラブでもある)ヘンクへ追い払われたベンテケ。スタンダールは彼の能力を見出すことができなかった。
だが、ヘンクへと戻ると41試合で20ゴールを叩き出し、プレミアリーグへ引き抜かれた。そのズバ抜けたフィジカルとフィニッシュスキルによりすぐさまプレミアに馴染むと、アストン・ヴィラでは101試合で49ゴールをマーク。
そして、リヴァプールが3250万ポンド(現レートで約53億6000万円)という大金で彼を獲得した。2011年にスタンダールが彼を手放した際の移籍金はわずか70万ポンド(現レートで約1億1000万円)であった。
(記事提供:Qoly)
By Qoly