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【インタビュー】日本で初のトライアウト実施…LAギャラクシーMG「才能を感じればロサンゼルスに招待する」

2016.11.25

LAギャラクシーは、MLSが創立された1996年から籍を置くクラブの一つ。優勝最多5回を誇る [写真]=LA GALAXY

 かつてはデイヴィッド・ベッカムも所属し、MLS(メジャー・リーグ・サッカー)で最多となる5回の優勝を誇るロサンゼルス・ギャラクシー(LAギャラクシー)。そんな強豪チームが12月15日、16日に日本でオープントライアウトを実施する。今回はLAギャラクシーII(セカンドチーム)の選手発掘を目的としているが、プロを目指す若きフットボーラーにとって、これほどのビッグチャンスはないだろう。

「プロ契約をしていないすべての日本人選手に、“プロ契約獲得”に挑戦するチャンスを与える」

 そう語るのは、元アメリカ代表のGKであり、現在はLAギャラクシーのブランド・ファン開発マネージャーを務めるザック・ウェルズ氏だ。「少しでも特別な才能があると感じれば、ロサンゼルスに招待する」と、将来的にトップチームでプレーできるポテンシャルを持つ選手を“本気”で探している。オープントライアウト通過者5名をLAギャラクシーIIのプレシーズンキャンプ(2017年2月6日〜10日)に無償で招待。そこで、さらなる選考を行う。

 トライアウト実施に先立ち、ザック氏に今回の経緯やLAギャラクシーの魅力を語ってもらった。

日本人プレーヤーはMLSにフィットする


――今回のトライアウトのコンセプトを教えてください。

「私たちは2014年にユナイテッド・サッカー・リーグ(USL)のシーズン開幕に合わせてセカンドチームにあたるLAギャラクシーIIを創設し、初期チームを編成すべくトライアウトを開催しました。以来、毎オフシーズンにオープントライアウトを行っています。通算4回目となる今回のトライアウトはシーズンを見据えたもので、プロ契約に向けて選手たちをより観察するために最大5名をロサンゼルスに招待します。

 私たちは日々、世界中から映像を受け取りますが、やはりテクニカルスタッフが選手個人を見極めるためには、彼らを実際に見る必要があります。それぞれのテクニックや戦略的理解能力、運動能力に基づいた才能をしっかりと自分たちの目で観察するつもりです。言い換えれば、コーチ陣はチームメイトの能力やスキルに関係なく、フィールド上であなた自身のプレーをし、チームを良い方向に導くことを期待しています」

――MLSを一言で説明するならば?

「“成長”です」

スティーヴン・ジェラード

2015年にリヴァプールから加入したジェラード。今季限りの退団を発表した [写真]=LA GALAXY

――では、LAギャラクシーの特徴とはどのようなものでしょう?

「私たちはリーグ最多となる5度のリーグ優勝を経験しています。MLSにおけるベストチームと言えるでしょう。選手獲得やトレーニング環境、スタジアム、若手選手育成への投資など、常にリーグ内の他クラブに対して基準を示してきました。私たちは最高の施設とスタッフ、トレーニングに適した天候、そして最高のファンを有しています」

――組織構造はどうなっていますか?

「素晴らしいサッカースタジアムであるスタブハブ・センターにフロントオフィスがあり、大勢のスタッフが勤務しています。強化部に関しては、チーム内の3段階のレベルに合わせてテクニカルスタッフ、メディカルスタッフを揃えています。リーグ内で最も総合的に揃えていると言えるでしょう。テクニカルスタッフは多くのコーチ陣と専門家によって構成されています(内訳としてはファーストチーム所属のスタッフが12名、セカンドチームとアカデミーそれぞれに7名ずつ)」

――LAギャラクシーは、ファーストチームとセカンドチームが同じ施設で練習しているそうですね。

「ファーストチーム、セカンドチーム、そしてアカデミー全てが同じ時間に『スタブハブ・センター』でトレーニングをしています。このような構造と練習スケジュールを持つクラブは他にいません。私たちはこの3年間で、LAギャラクシーIIを育成システムに統合し、若手選手の質を上げ、ファーストチームへ昇格できるように努めてきました。ファーストチーム、セカンドチーム、そしてアカデミーのコーチングスタッフは常日頃から、選手の昇降格やその時期に関して話し合っています。スタッフ同士がこのように連携することは、他のMLSクラブよりもファーストチームへの昇格をより容易にします」

――これまで実際に、LAギャラクシーIIからトップチームへと昇格した選手は何人ほどいるのでしょう?

「8名(ジャック・マックビーン、ラウール・メンディオラ、ダニエル・スターズ、クレメント・ディオプ、ブラッドフォード・ハミエソンIV、ホセ・ビジャレアル、デイヴィッド・ロムニー、アリエル・ラシッター)です。安定して良いプレーを披露する選手は、チャンスが来た時にファーストチームへ昇格します。チャンスというのは、ケガのため彼らが必要となった場合や、実際にファーストチームの選手からポジションを奪った場合などに与えられますが、それは若手選手がこのシステムの中で成功を目指して努力するためにも素晴らしい機会となっています」

――改めて、日本で初めてトライアウトを開催することになった経緯を教えてください。

「日本人選手はUSL、そしてMLSに非常にフィットすると考えているからです。これまで、MLSでプレーする日本人選手たちを見てきましたが、彼らのテクニック、チーム戦術への順応性、機敏さなどには非常に好感を持っています。今回、クラブのテクニカルスタッフが日本へ向かうことで、より多くの日本人選手をスカウトすることができると考えています。また、若い選手にとって魅力的な環境を用意しています。私たちはカリフォルニア州立大学ドミンゲスヒルズ校と土地を一部共有しており、選手の同大学入学、そして学位取得の支援も出来ると思います。つまり、プロとしてサッカーをすると同時に大学にも通えるというメリットがあるのです」

――それは魅力的ですね。では、スカウトを行う上で、特に注目している部分は?

「セカンドチームの選手をスカウトする際は、17歳から25歳でファーストチームへ昇格するポテンシャルを持つ選手を対象とします。私たちが求めているのは、チームメイトの能力やスキルに関係なく、フィールド上で自分自身のプレーをして、チームを良い方向に導くことができるプレーヤーです。セカンドチームでは選手を育成する時間が十分にあるので、少しでも特別な才能があると感じれば、ロサンゼルスに招待するつもりです。そこでテクニックや戦術理解力、運動能力に基づいた才能をしっかりと自分たちの目で観察します」

――最後に、日本人選手に期待することは何でしょう?

「大学などに所属しプロを目指している選手や、新たなチャレンジを望むフリーの若手選手を発掘したいと思っています。このトライアウトでは、プロ契約をしていないすべての日本人選手に“プロ契約獲得”に挑戦するチャンスを与え、プロを夢見る選手を見てみたいと思っています。テクニックがあり、賢く、組織的な戦術にフィットする選手に出会えることを期待しています」

(協力=LAギャラクシー

zachザック・ウェルズ(Zach Wells)
元アメリカ代表GK。現在は、LAギャラクシーのブランド・ファン開発マネージャーを務める。


応募要項
■対象
17歳〜25歳までの男性

■日時
2016年12月15日(木)、16日(金)

■会場
フクダ電子スクエア
〒260-0835 千葉県千葉市中央区川崎町1−20

■参加費
185ドル(約1万9000円)
※参加費は、いかなる理由においても返金はいたしません。

■持ち物
サッカー用具一式
※参加者には試合中に着用する背番号付きのTシャツを1人2枚提供

■応募方法
LAギャラクシー公式サイト(http://www.lagalaxy.com)内の応募フォームにて必要事項を記入

応募フォームはこちら

■お問い合わせ先
メールにて「info@blueutd.com」宛にお問い合わせください。

■その他
・参加者は全員フルコートでのプレー時間60分以上を保証します。
・参加費に加え、トライアウトに参加するためにかかる全ての費用(航空運賃、旅費、宿泊代、食費や交通費など)は自己負担にてお願いいたします。また、LAギャラクシIIはトライアウトへの招待状やビザ等の補助は行いません。
・チーム分けについては選手の希望するポジションに沿って無作為に行われます。
・参加者各自のキックオフ時間についてはチーム分けが行われた後、トライアウトの開催日1週間前までにメールにてお知らせいたします。
・参加者の中から最大5名をロサンゼルスでの更なる選考のために選出します。
・2017年2月6日〜10日の期間、LAギャラクシーのコーチの指導の下、5名の選手たちをロサンゼルスへご招待。LAギャラクシーはその期間中、LAギャラクシーIIでのプロ契約資格の獲得へと進める選手を選考します。(航空券、宿泊費、食費はクラブが負担する)

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By サッカーキング編集部

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