7日に開幕したCONCACAFゴールドカップ。
同大会は、EUROやアジアカップなどと同じ大陸別の選手権で、アフリカネイションズカップと同じく2年に一度開催されている。
日本では中継がされなかったこともあり、ほとんど脚光を浴びてこなかったが、今大会は『DAZN』が放映権を獲得したことで、注目度が高まっている。
そこで、今回は、大会に出場する12チームから各1人ずつ、注目しておきたい選手をご紹介しよう。
アルフォンソ・デイヴィス
代表チーム:カナダ
所属チーム:バンクーバー・ホワイトキャップス
あの“神童”フレディ・アドゥに迫る、MLS史上3番目15歳256日という若さでのプロ契約し、同2番目の15歳257日でデビューしたデイヴィス。
久保建英と同じ現在16歳の彼は、アドゥと同じガーナ生まれだが、先月、カナダの国籍を取得してA代表入り。先日の大会初戦で2ゴールを決め、ゴールドカップ史上最年少記録を樹立した。
この試合後、昨年、同僚だった工藤壮人もSNSで祝福している。
ジョエル・キャンベル
代表チーム:コスタリカ
所属チーム:アーセナル(イングランド)
アーセナル加入後、毎シーズン、レンタルに出されているキャンベル。今シーズンの去就も不透明な状態だが、ほぼ主力選手で大会に臨んでいるコスタリカの代表チームに入った。
「コスタリカのエトー」として話題を集めたのが、今から6年前のゴールドカップ&コパ・アメリカ。今大会での活躍で、アーセナル残留を勝ち取れるだろうか?
スロアン・プリヴァ
代表チーム:フランス領ギアナ
所属チーム:ギャンガン(フランス)
大会初出場のフランス領ギアナ。注目はなんといってもチェルシーなどで活躍した元フランス代表MFフローラン・マルダであったが、残念ながら彼と他の2選手は、大会直前に出場資格がないことを言い渡されてしまった……。
ただこのプリヴァも、リーグ・アンで実績を残しているストライカーで、2015年の同代表入り以降、得点を積み重ねている。
アントニー・ロサーノ
代表チーム:ホンジュラス
所属チーム:テネリフェ(スペイン)
テネリフェで、柴崎岳のチームメイトとなったロサーノ。彼は弱冠15歳でプロデビューし、ロンドン五輪、リオ・デ・ジャネイロ五輪に2大会連続で出場したホンジュラスの神童的な選手で、A代表でもエースといっていい存在だ。
ケヴィン・パルスマン
代表チーム:マルティニーク
所属チーム:ゴールデン・ライオン
フランス領ギアナと同じフランスの海外県で、あのティエリ・アンリのルーツの一つとしても知られるマルティニーク。FIFAに加盟していないものの、2002年の同大会でベスト8に入っている。
パルスマンは、クラブレベルでこそ大きな実績はないものの、代表では非常に高い得点力を誇っており、8日に行われたニカラグアとの開幕戦でも、先制ゴールを決めた。
フアン・バレーラ
代表チーム:ニカラグア
所属チーム:コムニカシオネス(グアテマラ)
かつて「Qoly編集部が本気で選んだ、今知っておきたい本当にスゴい25人のドリブラー」の特集でも取り上げたバレーラ。
世界最貧国の一つ、ニカラグアの選手で初めて欧州のクラブでプレーした彼は同国の英雄的な存在で、このゴールドカップ出場をかけたプレーオフでも、残り10分を切ってハットトリックを達成し、チームをこの舞台へと導いた。
イスマエル・ディアス
代表チーム:パナマ
所属チーム:FCポルトB(ポルトガル)
怪人デリー・バルデス兄弟を輩出したパナマで、現在、最も期待されているのがこのディアスだ。
デビュー間もなく欧州のビッグクラブから脚光を浴びた彼は、2015-16シーズンにポルトへ移籍すると、Bチームであのアンドレ・シウヴァの14ゴールに次ぐ13ゴールを記録。アトレティコ・マドリードが獲得に乗り出していることが報じられた。
ジョーダン・モリス
代表チーム:アメリカ
所属チーム:シアトル・サウンダーズ
名門スタンフォード大学の出身という、“超インテリ”のストライカー。しかしプレースタイルはラガーマンのような力強い推進力が武器で、その姿はこのほどエヴァートンへ復帰したルーニーを彷彿とさせるものがある。
クエンテン・マルティノス
代表チーム:キュラソー
所属チーム:横浜F・マリノス(日本)
ゴールドカップに記念すべき初出場するキュラソーからは、やっぱりこの人!
代表には約2年近くお呼びがかかっていなかったが、最近の横浜FMでの活躍ぶりが太平洋を越えて届いたのか、驚きともいえる最終メンバー入りを果たした。
Jリーグから唯一出場する彼の雄姿が見たければ、『DAZN』と契約だ!
ダルウィン・セレン
代表チーム:エルサルバドル
所属チーム:サンノゼ・アースクエイクス(アメリカ)
ホンジュラスとの「サッカー戦争」で有名なエルサルバドル。
かつてディエゴ・マラドーナが絶賛したマヒコ・ゴンサレスを生んだ国も、近年は国際的な選手を輩出できていないが、MLSでプレーするセレンは、足元の収まりが良く、正確なキックで攻撃の起点になる。
ちなみに実弟オスカルも代表プレイヤーで、今大会は兄弟そろって出場する。
ダレン・マトックス
代表チーム:ジャマイカ
所属チーム:ポートランド・ティンバース(アメリカ)
2014年の来日時にQolyで大々的に取り上げたマトックス。MLSデビューシーズンで見せた、GKの手をも上回る打点の高さは、世界中に衝撃を与えるほど人間離れしたものだった。決定力の乏しさからその後キャリアは停滞しているが、今大会には「10番」を付けて参加する。
エリック・トーレス
代表チーム:メキシコ
所属チーム:ヒューストン・ダイナモ(アメリカ)
コンフェデレーションズカップに出場したメキシコは今大会、ほぼ国内メンバーで臨んでいるが、唯一国外から参加するのが“クボ”の愛称を持つトーレスだ。
彼は各年代のユース代表に選出されてきたエリートで、同じチバスの先輩である“チチャリート2世”として期待を集めてきた。ただイマイチ伸び悩んでおり、今回もアラン・プリドの負傷による代替出場となるが、ここから再び脚光を浴びられるだろうか。
(記事提供/Qoly)