開催国アメリカがジャマイカを下してゴールドカップチャンピオンに [写真]=Getty Images
27日、北中米カリブ海のサッカー選手権CONCACAFゴールドカップ2017の決勝でアメリカとジャマイカが対戦した
CONCACAF(コンカカフ)ゴールドカップは、北中米カリブ海サッカー連盟(Confederation of North, Central American and Caribbean Association Football 略称表記:CONCACAF)主催の大陸選手権。1963年に始まった本大会は、2年ごとに開催され、北中米を中心に各国の代表チームが参加している。
アメリカはここまでグループリーグから無敗で、5試合で11ゴール3失点と圧倒な成績で決勝に進出。さらにグループリーグ最終節から3試合連続の無失点と抜群の安定感を誇る。対するジャマイカは、悲願の初制覇を目前にして前回大会決勝で敗れた王者メキシコ相手に準決勝でリベンジを果たし、2大会連続での決勝進出を決めた。
試合は立ち上がりからアメリカがボールを支配し、ジャマイカが受けるという構図。しかしジャマイカは守るだけでなく、両翼のスピードを活かしてゴールへ突進を試みる。アメリカも両サイドの速い選手を中心に攻撃。身体能力を全面に押し出したダイナミックなサッカーが展開された。
20分ごろにジャマイカにアクシデント。守護神アンドレ・ブレイクがミドルシュートをセーブし、相手FWが詰め寄るなかこぼれ球にも果敢に飛び込む。失点は回避したが、2つのビッグセーブでチームを救った代償に右手を負傷してしまう。決勝進出に大きく貢献した主将は交代を余儀なくされた。退場する際には涙を見せたブレイクはアメリカサポーターからも拍手を送られていた。
攻めるアメリカは42分、キャプテンのマイケル・ブラッドリーの大きな展開から左サイドを抜け出す。シュートも狙える位置だったが折り返しを選択。ケリン・アコスタはフリーだったもののトラップミス。シュートには持ち込めなかった。
すると45分、ブラッドリーが得たFKをジョジー・アルティドールが担当。ゴール正面25メートルほどから狙ったボールは美しい弧を描いてゴール左上に決まる。なかなかジャマイカの固い守備を崩しきれなかったアメリカが待望の先制点を手にする。
後半は入るとすぐに試合が動く。ジャマイカが大きな展開で右サイドを攻める。相手陣地深くまで進入するが、クロスは相手に当たってコーナーキックになる。するとこのコーナーキックが遠いサイドでフリーになったジェボーン・ワトソンのもとへ。丁寧かつスピードのあるボレーシュートがゴールに突き刺さってジャマイカが試合を振り出しに戻す。
ゴールが欲しいアメリカは55分、準決勝でも途中から入って試合を動かした“ジョーカー”、クリント・デンプシーを投入。76分にはそのデンプシーがフリーでヘディングシュート。しかしこれは代わって入ったGKドウェイン・ミラーが体を目一杯伸ばして触り、ポストに当たって難を逃れる。ミラーがブレイクの不在を感じさせない素晴らしい対応を見せた。
70パーセント近いポゼッションを記録したアメリカがついに勝ち越し弾を上げる。88分、右サイドからギャシ・ザーデスがクロスを供給。ジャマイカがクリアするが、これがジョーダン・モリスの足下へ。モリスが右足を振り抜くと強烈なシュートがゴールに突き刺さり、試合終盤に大きな勝ち越し点を決めた。
諦めないジャマイカは最後のホイッスルまで反撃を狙うが、試合はそのまま終了。開催国のアメリカが優勝を果たした。
【スコア】
アメリカ 2-1 ジャマイカ
【得点者】
1-0 45分 ジェシー・アルティドール(アメリカ)
1-1 50分 ジェボーン・ワトソン(ジャマイカ)
2-1 88分 ジョーダン・モリス(アメリカ)
By サッカーキング編集部
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