昨年、イタリアのあるメディアが行なった調査によると、イタリアで一番ファンが多いクラブはユヴェントスだったそうだ。そして同時に、最も嫌われているクラブもユヴェントスだった。
強いチームが嫌われるのは世の常。ただ、それにしてもここ数年のユヴェントスの強さは群を抜いている。11/12シーズンからリーグ優勝を続け、気づけばセリエAを6連覇。加えてコッパ・イタリアも14/15シーズンから3年連続で制しており、現在3季連続の国内2冠を達成中と、イタリアでは敵なしだ。
まさに絶対王者のユヴェントスだが、今季のオフには、長年チームの中心選手として活躍していたレオナルド・ボヌッチがミランへ電撃移籍。さらに昨季の右サイドを支えたダニエウ・アウヴェスはPSGへ移籍した。 代わりにマッティア・デ・シリオ、フェデリコ・ベルナルデスキらイタリア代表に加え、バイエルンからドウグラス・コスタを獲得したユーヴェだが、新戦力が活躍するかは未知数。付け入る隙がないとは言えない。
そのユヴェントスの覇権に待ったをかけられそうなのは、新オーナーのもと爆買いを続けるミラン、マウリツィオ・サッリ監督の戦術が浸透してきたナポリ、そして忘れてはならないのが、ローマだ。 昨季はクラブ史上最多勝ち点となる「87」を獲得するも、王者にあと一歩届かなかったローマ。しかし一昨季には「11」あったユヴェントスとの勝ち点差も、昨季は「4」にまで縮まり、00/01シーズン以来のスクデットも夢物語ではなくなった。