中国移籍を決断した背景を明かしたオスカル [写真]=Power Sport Images/Getty Images
中国スーパーリーグの上海上港に所属するブラジル代表MFオスカルが、中国移籍を決めた理由について語った。イギリス紙『ガーディアン』が伝えている。
2012年の夏、インテルナシオナル(ブラジル)からチェルシーに加入したオスカル。すぐさまその能力を発揮してポジションを勝ち取ったが、昨シーズンに就任したアントニオ・コンテ監督の下、出場機会が減少すると、中国クラブの“爆買い”のターゲットとなり、今年1月に上海上港に移籍を果たした。
現在26歳の同選手がまだまだヨーロッパのトップクラブでプレーできるレベルにありながら、新天地に中国を選んだことは大きな話題に。当時の決断の背景を選手本人が振り返っている。
「働いてお金を稼ぐことで、家族の役に立ちたいと思う人がいるのは当たり前のことだろう。僕はブラジルの貧しい地域で生まれ育った。貧乏で何も持っていなかった。でも今、僕はサッカーという手段でお金を稼ぐことができるんだ」
「中国に移籍したのは、キャリアより家族のことを考えたから。きっとどんな決断を下しても、人々はその決断に対して良いとか悪いとか、評価を下すだろうね。でも僕はまだ若い。僕がここに来たのと同じように、またヨーロッパに戻ってプレーすることは可能だと思っている」
今夏には広州恒大でプレーしていたブラジル代表MFパウリーニョが、バルセロナへ移籍。オスカルはパウリーニョがここまでのリーガ・エスパニョーラで活躍していることについて触れ、「中国に移籍してくる外国人選手たちは本当にレベルが高い。中国の資金力はすさまじいし、選手たちが拒否するのが難しいほど恵まれたオファーを提示してくるんだ。でもパウリーニョがバルセロナで活躍しているように、僕やチームメイトの(ブラジル代表FW)フッキ、(ブラジル人MF)エウケソンはヨーロッパで再びプレーできるクオリティがあると思う」とコメント。
「上海でタイトルをいくつか獲れて、2020年6月末までの契約が終わったらヨーロッパに戻りたい。高いレベルの中でプレーするのがやっぱり好きなんだ」と続け、将来的にヨーロッパに戻る考えがあることも明かした。
また、インタビューの中では「移籍時に上海上港だけでなく、アトレティコ・マドリード、ユヴェントス、インテル、ミランからもオファーがあった」ことも明かしている。
オスカルは今シーズンここまでのスーパーリーグでは18試合に出場し、2得点9アシストを記録するなど活躍しているが、今年6月にはある事件によって注目されたことも。
中国スーパーリーグ第13節の広州富力戦で、1-1で迎えた前半アディショナルタイムに、敵陣内でボールを取ると、相手選手に向かって至近距離から全力でボールをキック。広州富力の選手たちの怒りが爆発して大乱闘になり、オスカルは8試合の出場停止と罰金4万元人民元(約65万円)の処分を科されていた。
By サッカーキング編集部
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