サッカーから別のスポーツへ転身した選手たち [写真]=Getty Images
昨シーズン限りで現役を引退した元チェコ代表GKペトル・チェフが、華麗な転身を遂げたとして話題になっている。
9日にイギリスのアイスホッケークラブであるギルフォード・フェニックスへの加入が発表されると、13日のスウィンドン・ワイルドキャッツ2との一戦でデビュー。いきなりマン・オブ・ザ・マッチ(MOM)に選出される活躍を見せ、チームの勝利に貢献した。
華々しいスタートを切ったチェフのように、サッカー界には別のスポーツに挑戦した者が少なくない。そこで今回は、異競技に挑戦したサッカー選手(監督)を11名紹介する。
■イヴァン・ペリシッチ(クロアチア代表FW)
2018 FIFAワールドカップ ロシアで準優勝を果たしたペリシッチ。2017年6月には「10歳からプレーしていた」というビーチバレーの代表選手として、国際バレーボール連盟主催の大会に出場した。試合には負けてしまったが、「大会に出ることが夢だった。この機会を与えてくれた皆さんに感謝したいね」とコメントした。
■アンドリー・シェフチェンコ(元ウクライナ代表FW)
現在、ウクライナ代表監督を務めるシェフチェンコ氏は、夫人との結婚式をゴルフ場で挙げるほどの“ゴルフオタク”として知られ、現役引退後の2013年には母国で行われたプロのトーナメント戦に出場。結果は予選落ちだったが、一時は五輪出場を目指すほど“本気”だった。
■パオロ・マルディーニ(元イタリア代表DF)
ミランやイタリア代表で活躍したイタリアサッカー界のレジェンドは2017年、男子プロテニス協会主催のアスプリア・テニスカップにダブルスで出場。49歳にしてテニスデビューを果たした。しかし、ストレート負けで1回戦敗退に終わり、事実上の引退を表明した。
■エリック・カントナ(元フランス代表FW)
マンチェスター・Uで4度のプレミアリーグ優勝を経験したカントナ氏は、現役引退直後の1997年にビーチサッカーに転向。フランス代表のキャプテン兼監督を務め、FIFAビーチサッカーワールドカップ2005で同国史上初の優勝を成し遂げた。
■ガブリエル・バティストゥータ(元アルゼンチン代表FW)
アルゼンチン代表歴代2位の得点記録を持つバティストゥータ氏は、2005年の現役引退後まもなく、乗馬スポーツのポロの選手へ転身。母国のクラブの一員として大会に出場し、優勝を勝ち取るほどの腕前だったという。
■ファビアン・バルテズ(元フランス代表GK)
1998 FIFAワールドカップ フランスで守護神として母国を優勝へと導いたバルテズ氏。2008年からモータースポーツの世界に身を投じ、2013年にはフランスGT選手権で優勝。ル・マン24時間レースにも参戦し、好成績を収めている。2016年には元F1ドライバーのオリビエ・パニス氏と共同でレーシングチーム「Panis-Barthez Compétition」を設立し、48歳になった現在もレーサーとして活動を続けている。
■ビセンテ・リザラズ(元フランス代表DF)
バルテズ氏と同じ1998年ワールドカップ優勝メンバーのリザラズ氏も、他競技で実績を残している。現役引退後からブラジリアン柔術に取り組み、2009年にはヨーロッパで開催された大会に出場。「青帯シニア1」というカテゴリーでチャンピオンに輝いた。なお、子どもの頃から家族でマリンスポーツに親しんでおり、サーフィンもかなりの腕前だという。
■ティム・ヴィーゼ(元ドイツ代表GK)
2010 FIFAワールドカップ 南アフリカのドイツ代表メンバーでもあったヴィーゼ氏は、アメリカのプロレス団体「WWE」からオファーを受け、現役引退を決断。プロレスラーの道へ進むと、2016年11月に「ザ・マシーン」とのニックネームでWWEデビューを果たした。見事に勝利を収めたが、その後はチャンスに恵まれず、2017年にはドイツ8部リーグで1日限りの現役復帰を果たした。
■イルハン・マンスズ(元トルコ代表FW)
2002年の日韓ワールドカップで「イルハン王子」としてブレイクし、2004年にはヴィッセル神戸でもプレーしたイルハン氏。現役引退後にテレビ番組の企画でペアスケーティングに挑戦すると、これがキッカケとなってフィギュアスケーターへの転身を決断した。だが、目標としていた2014年のソチオリンピック出場は叶わず、昨年夏にはベシクタシュのコーチとしてサッカー界復帰を果たした。
■イェジー・ドゥデク(元ポーランド代表GK)
リヴァプール在籍時の2004-05シーズンにチャンピオンピオンズリーグ優勝を経験したドゥデク氏は、現役引退後にモータースポーツに挑戦。母国ポーランドの24時間耐久レースに出場したほか、2014年には東欧で開催された大会を1シーズン戦い抜いた。
■アンドレ・ヴィラス・ボアス(現・マルセイユ監督)
日本代表DF酒井宏樹が所属するマルセイユのビラス・ボアス監督も、他競技に挑んだ経験を持つ。2017年11月に上海上港の監督を退任したあと、翌年1月に開かれたダカール・ラリーの四輪部門に参戦。トヨタ・ハイラックスに乗って上位進出を目指したが、起伏の激しい砂丘のコースで背中を負傷し、無念の途中棄権となった。
(記事/Footmedia)
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