チーム内で圧倒的な得点依存度を誇る選手たち [写真]=Getty Images
2019-20シーズンの欧州5大リーグ(リーガ・エスパニョーラ、プレミアリーグ、ブンデスリーガ、セリエA、リーグ・アン)は、折り返し地点を迎えた。今シーズンも、ブレイクスルーを果たした若手選手や華麗なる復活を遂げたベテランなど、各国リーグで様々な“個”の活躍が目立っている。
では、ここまでで最も頼りになるプレーヤーは誰なのだろうか。本稿では、各選手が挙げたゴール数のチーム総得点に占める割合を算出。いわゆる“得点依存度”の高い選手が頼りになる選手であり、チームにとって必要不可欠な存在であると捉えた。
果たして、どんな結果になったのか。以下、上位10選手をランキング形式で紹介する。
※以下、情報はすべて1月17日時点のもの
※カッコ内は(所属クラブ/国籍/ポジション/年齢)
10位 テーム・プッキ
(ノリッジ/フィンランド/FW/29歳)
ゴール数:9得点
チーム総得点:22得点
チーム総得点に占める割合:40.9%
プレミアリーグ初挑戦となった今季、開幕から3試合で5ゴールを挙げるなど大爆発。8月のリーグ月間MVPにも選ばれ、序盤戦を大いに盛り上げた。チーム総得点に占める割合は40%を超えているが、チーム得点ランク2位のトッド・キャントウェルが6ゴールを挙げているため、決してプッキの“ワンマンチーム”にはなっていない。
9位 ロベルト・レヴァンドフスキ
(バイエルン/ポーランド/FW/31歳)
ゴール数:19得点
チーム総得点:46得点
チーム総得点に占める割合:41.3%
今季はブンデスリーガで開幕11試合連続ゴールを決めて、新記録を樹立。前半戦で得点を挙げられなかったのは4試合のみと、驚異的なペースでゴールを量産している。ここまで19ゴールは、チーム得点ランク2位のセルジュ・ニャブリとフィリペ・コウチーニョ(共に6ゴール)の3倍以上の数字である。
8位 ヴィクター・オシムヘン
(リール/ナイジェリア/FW/21歳)
ゴール数:10得点
チーム総得点:24得点
チーム総得点に占める割合:41.7%
2015年のU-17ワールドカップで大会得点王に輝いた経歴を持つオシムヘン。今季から所属するリールでも、類稀な得点感覚を発揮している。ジョナタン・イコネやロイク・レミー(共に3ゴール)を大きく上回る、チーム最多の10ゴールをマーク。昨年夏にアーセナルへ移籍したニコラ・ペペの穴を埋め、新エースとして君臨している。
7位 イアゴ・アスパス
(セルタ/スペイン/FW/32歳)
ゴール数:7得点
チーム総得点:16得点
チーム総得点に占める割合:43.8%
リーガ・エスパニョーラで、得点依存度が最も高い選手がI・アスパスだ。昨季、スペイン人トップの20ゴールを挙げたストライカーは、今季もチーム最多の7ゴールを記録。2シーズン連続で残留争いに巻き込まれているチームを救うためには、背番号10の活躍が不可欠となりそうだ。
6位 ピエール・エメリク・オーバメヤン
(アーセナル/ガボン/FW/30歳)
ゴール数:14得点
チーム総得点:29得点
チーム総得点に占める割合:48.3%
アレクサンドル・ラカゼットが5ゴール、ニコラ・ペペが3ゴールにとどまる中、オーバメヤンはリーグ2位タイの14ゴールをマークしている。しかし、11日に行われた第22節クリスタル・パレス戦で一発退場となり、3試合の出場停止が決定。チーム総得点の半分近くを稼ぎ出しているエースの不在は、チャンピオンズリーグ出場権獲得を狙うアーセナルにとって大きな痛手となるだろう。
5位 チーロ・インモービレ
(ラツィオ/イタリア/FW/29歳)
ゴール数:20得点
チーム総得点:41得点
チーム総得点に占める割合:48.8%
現在、セリエAで3位につけるラツィオをけん引しているのがインモービレだ。第19節ナポリ戦で挙げた得点により、今季の欧州5大リーグ最速で20ゴールに到達。直近10試合で11ゴールと勢いは止まらず、セリエAでのクラブ新記録となる10連勝達成にも大きく貢献した。
4位 アンドレア・ペターニャ
(SPAL/イタリア/FW/24歳)
ゴール数:6得点
チーム総得点:12得点
チーム総得点に占める割合:50.0%
欧州5大リーグ最少の12得点でセリエA最下位に沈むSPAL。その半数のゴールを生み出しているのが、ペターニャだ。昨季16ゴールを記録したエースには、インテルやローマへの移籍の噂が浮上。それでも本人は、「今はSPALを降格から救うことに集中している」とコメントしている。
3位 ダニー・イングス
(サウサンプトン/イングランド/FW/27歳)
ゴール数:14得点
チーム総得点:27得点
チーム総得点に占める割合:51.9%
2015年夏に加入したリヴァプールでは結果を残せなかったが、昨季から加わったサウサンプトンで本来の輝きを取り戻している。今季はここまで14ゴールを記録。チーム得点ランク2位のジェームズ・ウォード・プラウズ(4ゴール)より10得点も多い。負傷離脱を余儀なくされたハリー・ケインのEURO2020出場が危ぶまれる中、イングランド代表入りを推す声まであがっている。
2位 ハビブ・ディアロ
(メス/セネガル/FW/24歳)
ゴール数:10得点
チーム総得点:18得点
チーム総得点に占める割合:55.6%
リーグ・アンでただ一人、得点依存率が50%を上回るのがメスのハビブ・ディアロだ。昨季のリーグ・ドゥ(フランス2部)で得点ランク2位の26ゴールを挙げ、チームの1部昇格に貢献。今季はここまでリーグ5位タイの10ゴールを奪っており、今冬の移籍市場でチェルシーが獲得オファーを送ったと報じられている。
1位 ロウヴェン・ヘニングス
(デュッセルドルフ/ドイツ/FW/32歳)
ゴール数:11得点
チーム総得点:18得点
チーム総得点に占める割合:61.1%
今季の前半戦、チームにとって最も頼りになるプレーヤーは、デュッセルドルフのヘニングスだった。ドイツやイングランドの下部リーグを主戦場にしてきた苦労人で、デュッセルドルフには2016年夏に加入。3得点以上を奪うチームメイトがいない中、一人で11ゴールを叩き出した。得点依存率は唯一の6割超え。残留のためには、孤軍奮闘を続けるエースの活躍が欠かせない。
(記事/Footmedia)
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By Footmedia