「GKベストイレブン」に選出されたのは……? [写真]=Getty Images
人気の“○○のベストイレブンを作ってみた”シリーズ。イギリスのサッカーサイト『Squawka』はこれまでに、「FW」、「センターバック」、「右サイドバック」、「左サイドバック」とポジション縛りのベストイレブンを発表してきたが、「あのポジションは?」と疑問に思った方もいるかもしれない。
そう、GKだ。『Squawka』では、上記4ポジション以外のベストイレブンが発表されていないので、今回は「GKだけで構成するベストイレブン」を作成してみた。欧州4大リーグでプレーするGKを対象に11人を選出。4-3-3のフォーメーションを採用し、最も適任だと思われるプレーヤーを各ポジションに配置している。
なお筆者の独断と偏見で作成したので、異論反論は大歓迎だ。あなたも是非、GKベストイレブンの作成にチャレンジしてみてほしい。
◆フォーメーション
※カッコ内は(現所属クラブ/国籍)
▼GK
ヤン・オブラク(アトレティコ・マドリード/スロベニア)
守備範囲が広いとは言えず、足元の技術も突出しているわけではないが、「ゴールを守る」という点においては世界一と言っても過言ではない。アトレティコ・マドリードで100回目のクリーンシートを達成するのに要した試合数は178試合。同188試合のマヌエル・ノイアーや、同222試合のジャンルイジ・ブッフォンと比較しても際立っている。まさに絶対的な“壁”だ。
▼DF
ティボー・クルトワ(レアル・マドリード/ベルギー)
アリソン(リヴァプール/ブラジル)
ヴォイチェフ・シュチェスニー(ユヴェントス/ポーランド)
マヌエル・ノイアー(バイエルン/ドイツ)
最終ラインは、左からクルトワ、アリソン、シュチェスニー、ノイアーを選出。クルトワは14歳でGKに転向するまで、左サイドバックとしてプレーしていた。なじみあるポジションなので、スムーズにこなしてくれるだろう。
一方、逆サイドには足技に優れたノイアーを配置。ジョゼップ・グアルディオラがバイエルンを率いていた当時、MFで起用する考えを持っていたというのは一部のファンの間でよく知られた話だが、彼なら“偽サイドバック”の役割も難なくこなせるだろう。何より足が速く、深いタックルもお手の物。サイドバックならその能力を存分に生かせるはずだ。もちろん、正確なクロスも期待できる。
センターバックの2人は安定感を重視した。アリソンはリヴァプールに加入直後に“魅せるプレー”もあったが、現在はセーフティファーストを遵守。派手な振る舞いをせず、やるべきことを淡々とこなす姿はまさにセンターバック向きだろう。対するシュチェスニーもイタリアで揉まれ、ブッフォンの後継者として活躍している。インテルのサミール・ハンダノヴィッチも安定感では見劣りしないが、彼は同胞の後輩オブラクと同じで“GKらしいGK”だ。それ故、敏捷性や反応速度に優れるシュチェスニーをアリソンのパートナーとして抜擢した。
▼MF
マルク・アンドレ・テア・シュテーゲン(バルセロナ/ドイツ)
エデルソン(マンチェスター・C/ブラジル)
ヤン・ゾマー(ボルシアMG/スイス)
注目の中盤はアンカーにエデルソン、インサイドハーフにテア・シュテーゲンとゾマーを配置してみた。エデルソンも左サイドバック出身だが、多彩なキックを蹴り分けることができるため、ピッチ中央に配置してゲームメークを担当させるのが適当か。実際、ブラジルで開催されたチャリティマッチではMFとしてプレーし、2ゴールを挙げている。すでに実績を残しているのも心強い。
スペインメディアで「グローブをつけたメッシ」と称されたように、テア・シュテーゲンの持ち味は繊細なテクニックだ。ただ彼の特長は、トラップのうまさにあるのではないか。自分が蹴りたい方向にワンタッチでボールを動かし、スムーズにキック。そこには一切の無駄がない。彼もまたMF向きと言えるだろう。
一方、ボルシアMGでテア・シュテーゲンの後釜を務めるゾマーは、今シーズンのデータを基準に選出した。統計サイト『Whoscored』によると、ここまでのパス本数は「1002本」、出場90分あたりのショートパス成功数は「24.8本」と、いずれも欧州5大リーグで2番目の成績になる。身長は183センチとGKとしては小柄だが、状況判断に優れ、ポジショニングも的確。前述の2人のような派手さはないものの、彼らとのパス交換も難なくやってくれるはずだ。
▼FW
ウーゴ・ロリス(トッテナム/フランス)
ダビド・デ・ヘア(マンチェスター・U/スペイン)
アドリアン(リヴァプール/スペイン)
3トップを形成するのは、ロリス、デ・ヘア、アドリアンのプレミアトリオ。実は3人ともストライカーとしてプレーしていた過去を持つ。中でもデ・ヘアは14歳までフィールドプレーヤーとして活躍し、フットサルではチームのトップスコアラーだったという。落ち着いたボールさばきもフットサルで鍛えられたものだと、本人が過去のインタビューで語っている。
なおデ・ヘアもロリスも、サッカー以外にテニスをやっていた時期があり、特にロリスはフランスで将来を期待される選手の一人だったようだ。ただデ・ヘアと同じように、GKとしてプレーすることを自ら決断し、代表の正守護神まで上り詰めた。その決断力は特筆すべきだろう。
スピードに難がありそうな3人だが、ピッチに立てば、子供の頃を思い出して豪快なシュートをたたき込んでくれるはず。このチームがうまくいくか否かは、すべて彼らに懸かっている。
(記事/Footmedia)
By Footmedia