指導者へ転身を果たした元有名選手たち [写真]=Getty Images
2019-20シーズンが幕を閉じたのも束の間、欧州主要リーグの新たなシーズンがスタートした。
ユヴェントスでは、アンドレア・ピルロ新体制が始動。現役時代にレジスタとしてクラブを支え、これが監督初挑戦となる41歳が、どんなチームを作り上げるのか大きな注目が集まっている。
近年のサッカー界では、マンチェスター・Cのジョゼップ・グアルディオラ監督やレアル・マドリードのジネディーヌ・ジダン監督を筆頭に、“元”レジェンドプレーヤーたちが監督としてデビューを果たすケースが少なくない。イタリア国内だけでも、ナポリのジェンナーロ・ガットゥーゾ監督やベネヴェントのフィリッポ・インザーギ監督ら、ピルロの元戦友たちが指導者として活躍している。
そこで今回は、指導者へ転身を果たした元有名選手たちをさらに調査。45歳以下を対象に、あまり知られていないであろう9名をピックアップしてみた。古巣でキャリアを積み重ねる者から、意外な場所で指揮をとる元レジェンドまで、日々奮闘を続ける彼らの現状を紹介する。
■スコット・パーカー
生年月日:1980年10月13日(39歳)
国籍:イングランド
指揮チーム:フルアム(イングランド)
現役時代にチェルシーやトッテナムなどでプレーしたパーカーは、2017年にフルアムで現役引退。その直後からトッテナムのU-18チームで指導者キャリアをスタートさせると、2018年夏からフルアムのアシスタントコーチを務め、2019年2月にはクラウディオ・ラニエリ監督の後任としてチームの指揮を託された。就任早々に2部降格を味わうことになったが、今シーズンは昇格プレーオフで優勝し、1年でのプレミア復帰を実現。つい3年前までは現役バリバリだった指揮官は、選手からの信頼も厚いようで、まずはトップリーグ残留を目指す。
■リー・ボウヤー
生年月日:1977年1月3日(43歳)
国籍:イングランド
指揮チーム:チャールトン(イングランド3部)
現役時代はプレミア屈指の悪童として知られ、ニューカッスル在籍中には試合中にピッチ上で味方と大喧嘩――。そんなボウヤーは2012年に現役を退くと、5年後に古巣チャールトンのアシスタントコーチとして指導者の道を歩み始めた。カール・ロビンソンが退任した2018年3月からは暫定監督を務め、同年夏に正式な監督に就任。1部昇格が期待されが、2019-20はリーグ最終節で同じく古巣のリーズに敗れて、1ポイント差での3部降格が決まっている。主力の流出など前途多難の4年目を迎えているが、かつての問題児はプロデビューの機会を与えてくれたクラブを復活させるべく奮闘の日々を過ごしている。
■ヨン・アルネ・リーセ
生年月日:1980年9月24日(39歳)
国籍:ノルウェー
指揮チーム:フリント(ノルウェー3部)
「イスタンブールの奇跡」で知られる2004-05シーズンのCL優勝メンバーで、リヴァプール退団後はローマやフルアム、さらにキプロスやインドのリーグでもプレー。現役引退後は、代理人やクラブのスポーツディレクターとして働いたリ、ブックメイカーのアンバサダーを務めたりと、富と名声を生かした生活を送っていたが、今年からノルウェー3部のフリントの監督に就任した。長期的な夢は「プレミアリーグかその他のビッグクラブで指揮を執ること」だと話しており、その実現への第一歩として、まずはフリントで2部昇格を目指す。
■マルティン・デミチェリス
生年月日:1980年12月20日(39歳)
国籍:アルゼンチン
指揮チーム:バイエルンU-19(ドイツ)
元アルゼンチン代表DFデミチェリスは、2017年にマラガで現役を引退すると、同クラブのアシスタントコーチに就任。その2年後に、アンバサダー職を務めていたバイエルンでU-19チームの監督を務めることになった。今夏は、恩師マヌエル・ペジェグリーニが監督に就任したベティスのコーチとしてスペイン復帰の可能性が取りざたされたが、バイエルン残留を決断。ドイツで引き続き経験を積むことになった。
■ティアゴ・メンデス
生年月日:1981年5月2日(39歳)
国籍:ポルトガル
指揮チーム:ヴィトーリア・ギマランイス(ポルトガル)
現役時代にチェルシーやリヨンでプレーした頭脳派MFは、今年7月にヴィトーリア・ギマランイスの監督に就任。2017年の引退後はアトレティコ・マドリードでアシスタントコーチを務め、昨シーズンはポルトガル代表の年代別代表のスタッフとして働いていたが、母国でついに監督キャリアをスタートさせた。チェルシーで指導を受けたジョゼ・モウリーニョ監督(現トッテナム)からは、将来の名将候補に挙げられており、デビューシーズンから躍進が期待される。
■ダビド・アルベルダ
生年月日:1977年9月1日(42歳)
国籍:スペイン
指揮チーム:アツェネタ(スペイン3部)
現役時代にバレンシアでキャプテンを務め、スペイン代表としても51キャップを誇る名ボランチ。2019年5月にスペイン4部リーグのアツェネタの監督に就任すると、1年目から昇格プレーオフを勝ち抜き、クラブ史上初の3部リーグ参戦を決めた。アツェネタは人口1100人強ほどの小さな街で、3部リーグ史上最もホームタウンの人口が少ないクラブだという。小さな街の小さなクラブでさらなる飛躍を狙う。
■マウロ・カモラネージ
生年月日:1976年10月4日(43歳)
国籍:アルゼンチン/イタリア
指揮チーム:NKターボル・セジャーナ(スロベニア)
ユヴェントスで活躍し、イタリア代表として2006年ワールドカップ優勝に貢献したカモラネージ。母国アルゼンチンのラシン・クラブで2014年に現役を引退すると、その後はメキシコとアルゼンチンの計3クラブで監督を歴任。今年1月にスロベニア1部のNKタボル・セジャーナの監督に就任した。新型コロナウイルスの影響で、初陣からわずか5試合で中断という厳しいスタートに見舞われたが、シーズン最後の5試合で4勝を収め、昇格チームを7位に導いている。22日に行われた新シーズンの開幕戦では完封勝利を飾り、好スタートを切った。
■カルステン・ヤンカー
生年月日:1974年8月28日(45歳)
国籍:ドイツ
指揮チーム:FCマーチフェルト・ドナウアーエン(オーストリア3部)
バイエルンとドイツ代表でセンターフォワードとして活躍したヤンカー。現役最後のクラブとなったオーストリアのマッテルスブルクでコーチ業をスタートすると、同国で指導者としてのキャリアを重ねている。2017年から2018年にかけては、本田圭佑が実質的なオーナーを務めていたSVホルンで監督を務め、チームを2部昇格に導いた。19年5月から率いるマーチフェルト・ドウアナーエンでも新型コロナウイルスによる中断前まで首位に立つなど、優れた手腕を発揮。4月以下に3部以下のリーグの打ち切りが決まったため、2部昇格は幻と消えたが、その実力に疑いはない。
■リー・ティエ
生年月日:1977年5月18日(43歳)
国籍:中国
指揮チーム:中国代表
今年1月から中国代表を率いるのは、中国人初のプレミアリーガーとなったリー・ティエだ。2002年の日韓ワールドカップ後にエヴァートンへ移籍。シェフィールド・ユナイテッドでもプレーしたMFは、現役を退いた2012年にマルチェロ・リッピ監督の下で広州恒大でコーチを務めると、その後は中国代表のアシスタントコーチや、河北華夏と武漢卓爾で役員職や監督を歴任した。辞任したリッピに代わって昨年12月のEAFF E-1 サッカー選手権 2019で中国代表の指揮を執り、その翌月に正式な監督に任命された。
(記事/Footmedia)
記事中のダビド・アルベルダの生年月日に誤りがございましたので、訂正いたしました(27日17時16分)。
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