アーセナルで活躍したベントナーが現役引退 [写真]=Getty Images
元デンマーク代表FWニクラス・ベントナーが、現役引退の意向を表明した。3日、イギリスメディア『アスレティック』が伝えた。
ベントナーは母国『Discovery+』のリアリティー番組『Bendtner & Philine』のなかで、「毎日寂しい思いをしているが、この仕事には終わりの日があることも分かっている。もう本当に終わってしまったのだと理解して過ごすことになると思う」と語り、現役生活にピリオドを打つことを明言。今後については、「何年にもわたってサッカーが俺に与えてくれたものを与えてくれる、何か別のものを見つけようと思う。そのために、俺はコーチの勉強をしているところだ。選手時代と同じくらい、あるいはそれ以上のものを俺に与えてくれると期待している。そうすれば、俺は常にサッカーの一部であり続けることができるだろう」と語り、指導者への転身を示唆した。
現在33歳のベントナーは、2004年にコペンハーゲンの下部組織からアーセナルのアカデミーに加入し、2005年にデビューを飾った。アーセナルでは公式戦通算171試合に出場し、47ゴール22アシストを記録。アーセナル在籍期間中はバーミンガムやサンダーランド、ユヴェントスへの期限付き移籍も経験していた。その後、ヴォルフスブルクやノッティンガム・フォレスト、ローゼンボリ(ノルウェー)などを経て、2019年夏にコペンハーゲンへと復帰。2020年夏からは、デンマーク4部のトーンビューFFにも所属した。
デンマーク代表として81キャップ30得点を記録したベントナー。だが、現役時代はピッチ外での度重なる問題行動で注目を集める選手でもあった。
サンダーランド時代の2011年には、当時の同僚リー・カッターモール氏とともに車数台を破壊し、器物破損で逮捕。同年には母国のピザ屋でクレジットカードが使えなかったことに腹を立て、店員と客に対して横柄な態度を取ったことでも話題を呼んだ。
2014年には母国にて、ズボンを脱いで自らの下腹部をタクシーにこすりつける奇行。当時アーセナルを率いていたアーセン・ヴェンゲル監督の堪忍袋の緒も切れ、同年夏に契約満了で放出された。その後にフリーで加入したヴォルフスブルクでも、複数回の練習遅刻やクラブスポンサー『フォルクスワーゲン』のライバルである『メルセデス・ベンツ』の高級車をSNSに投稿するなどの問題行動を起こし、2016年4月に契約を解除された。
また、2018年には母国のタクシー運転手に対して暴行。相手の顎を骨折させたとして、50日の禁固刑を科せられた。
一方、その尊大な態度や歯に衣着せぬ発言は一部でカルト的な人気を集め、“Lord”(男爵)の愛称でも親しまれたベントナー。2015年にはファンからイギリスの領地を譲り受け、正式な男爵となっていた。
By サッカーキング編集部
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