代表通算得点数の世界記録に並んだC・ロナウド [写真]=Getty Images
ポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウド(ユヴェントス)が、代表通算得点の“世界記録”に並んだ。
23日に行われたEURO2020・グループF最終節フランス代表戦で、2得点をマーク。代表通算得点数を「109」に伸ばし、元イラン代表FWアリ・ダエイ氏の持つ代表通算得点数の世界記録に並んだ。
C・ロナウドが記録した109ゴールについて、欧州サッカー連盟(UEFA)の公式サイトが詳細データを公開しているので紹介しよう。
[写真]=Getty Images
■代表初得点は?
記念すべき代表初ゴールは、今から17年前に生まれた。母国ポルトガルで開催されたEURO2004のグループステージ初戦、ギリシャとの試合で途中出場を果たすと、後半アディショナルタイムにヘディングシュートを叩き込んだ。ポルトガルは1-2で敗れて黒星スタートとなったが、C・ロナウド伝説の幕開けとなった。
■過半数は30歳以降の得点
C・ロナウドは30歳の誕生日を迎えてから、代表で57ゴールをマーク。20代までに記録したゴール数(52)よりも多い。今年2月に36歳の誕生日を迎えたことを考えると、驚異的なことだろう。サッカー選手は30代前半で引退を決断するケースも多く、三十路を過ぎればベテラン扱いされることもあるが、C・ロナウドは点取り屋として熟成を重ね、破壊力を増してきた。
■どの時間帯が得意?
C・ロナウドは前半よりも後半を得意としているようだ。前半に奪ったゴール数は「44」であるのに対し、後半に記録したゴール数は「65」。後半の得点の方が前半よりも1.5倍近く多い。また最も得意な時間帯は「76分から85分」で、約17%にあたる19ゴールを挙げている。UEFAはC・ロナウドがチャンピオンズリーグで記録したゴールについても分析しているが、こちらでも同様の傾向が出ているという。76分以降のゴール数は「33」と30%台を叩き出しており、勝負どころでの得点が目立っている。
■左足と頭での得点比率が同じ
C・ロナウドは109ゴールのうち、59ゴールを右足で決めてきた。利き足でのゴール数が多いのは想定内だろう。興味深いのは、左足とヘディングの得点比率が同じことだ。どちらも25ゴールずつを記録している。これらのデータから、オールラウンダー型のストライカーと言えそうだ。
また得点シチュエーションは、オープンプレーが最多の85ゴール。直接フリーキックが10ゴール、そしてPKが14ゴールとなっている。セットプレーからの得点は22%を占めている。
■最も得意とする相手は?
C・ロナウドが最も得意にする相手は、スウェーデンとリトアニアで、7ゴールずつを奪っている。スウェーデン戦は、過去7試合出場。2014年ワールドカップの欧州予選プレーオフでは、2試合で計4ゴールを挙げた。一方、リトアニアとは今大会の予選で2度対戦し、両試合で3ゴール以上を叩き出した。
スウェーデンは今大会の決勝トーナメントに勝ち上がったが、ポルトガルとは反対の“ヤマ”に入ったため、決勝戦まで両国が対戦することはない。スウェーデンとしては、一安心だろう。
では、ポルトガルが決勝トーナメント1回戦で対戦するベルギーとの相性はどうだろうか。UEFAによると、過去に出場した2試合ともネットを揺らし、計3ゴールを奪っている。相性の良さは抜群ということだ。ロメル・ルカクとのストライカー対決も大きな注目を集めるだろう。
■C・ロナウドにとって最高の相棒は?
ポルトガル代表でC・ロナウドの得点を最も多くお膳立てした選手は誰だろうか。UEFAによると、今大会のメンバーにも選出されているジョアン・モウティーニョと、盟友のリカルド・クアレスマが最多8アシストを記録しているという。そして、彼らに次ぐアシスト数を記録しているのが、ベルナルド・シルヴァとナニで6アシストをマークしている。上記4人を含め、計32人のチームメイトがC・ロナウドの得点をお膳立てしてきた。世界記録更新にリーチをかけたC・ロナウドだが、優秀な仲間たちに恵まれたことも忘れてはならない。
(記事/Footmedia)
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