今節を含め3試合を残す首位アルビレックス新潟シンガポールと、4試合を残す2位セイラーズの直接対決となった今節は、ゲート開門前にチケットが完売した。今季SPL最多の観衆が作り出す素晴らしい雰囲気のもと試合開始を迎える。
最初にチャンスを作ったのはセイラーズ。前半3分、右サイドのCKをソン・ウヨンがヘディングで合わせるが、枠を越えていく。続く6分、今度はアルビSのチャンス。左サイドでFKを獲得すると、手塚がファーサイドにボールを配球。これを山下が打点の高いヘディングからゴールを狙うも、セイラーズGKハサンにセーブされる。
試合が動いたのは、23分。ミドルシュートでゴールを狙っていくアルビSだったが、左サイドでファリスに裏を取られると、CBの山下が釣り出される。空いたゴール前の広大なスペースを国本、橋岡が埋めようと戻るが、ファリスのクロスに先に触ったのはハイカル。古賀は体に当てることが出来ず、セイラーズに先制を許す。
その後も縦に素早くシンプルな攻撃に脅かされるアルビS。40分には、再びファリスに抜け出されると、カバーに入った橋岡もかわされ、ゴール前でフリーのハイカルにパスを通される。しかし、ハイカルはこれをミートすることができず、ボールはゴール左に外れて失点を免れる。
後半開始からシンガポール人コンビに変えて坪井、近藤を投入し、セイラーズへ圧力をかけていきたいところだが、またしても左サイドから決定機を作られる。48分、サイフラー、ゲイブリルと縦につないで、ペナルティエリア中央部へパスを送る。そこに入ってきたファリスに対しては古賀が飛び出してシュートを打たせないが、ボールはゲイブリルの足元へと転がる。万事休すと思われたシーンだったが、ゲイブリルのシュートはクロスバーに直撃。ミスに救われる形でピンチを脱する。
しかし、このまま0ー1で試合終了を迎えると自力優勝の可能性が消失してしまうアルビS。猛攻に出る。53分、CKから手塚が直接ゴールを狙うと、スピードボールがゴールの枠を捕らえるが、ハサンに弾き出される。さらに72分には永澤が敵陣ライン側で粘って坪井へラストパス。坪井はダイレクトでシュートを放つが、ハリスの足にあたりゴールはならない。
その後もボールを圧倒的に支配し、セットプレーを絡めながらシュートまで持ち込むアルビS。しかし、ゴール前を固めるセイラーズ守備陣の壁は厚く、残り時間が減るとともに焦りが募る。また、インテンシティの高いゲームに選手には疲労の色が見えるが、スタンドのサポーターたちは最後まで選手・チームを信じて声援を送り、鼓舞し続ける。
アディショナルタイム1分、スローインをカットすると坪井から谷口へ華麗なフリックが通る。谷口は勢いを殺さずシュートを放つが、立ちはだかるハサンにセーブされてしまう。さらに続くCKでは、GK古賀も上がってゴールを狙うが、セイラーズに跳ね返されてしまう。それでも残り2分を切って時間のないアルビSは山下を前線に残してパワープレーを仕掛ける。
そして迎えたアディショナルタイム4分、ついに歓喜が訪れた。国本のロングフィードから山下がアミラルに競り勝つ。山なりのボールは谷口のもとへ。ダイレクトでヘディングシュートを放つと、ボールはハサンとハリスの間を抜けてゴールネットを揺らし、ついにアルビSが同点に追いつきます。
ラストプレーで得た近藤選手の直接FKは枠を外れ、このまま1ー1でタイムアップ。勝ち点1を分け合い、ラスト2試合に連勝すれば文句なしの優勝が決まる状況となった。まずは次節（9/24）、2021シーズン最後のホームゲームにタンピネス・ローバーズを迎えて対戦する。
2021 SPL第19節（アウェイ）
【日時】
2021年9月17日（金） 19:45キックオフ
【対戦相手】
ライオンシティ セイラーズFC
【会場】
ジャランベサルスタジアム
【スコア】
アルビレックス新潟シンガポール：1
ライオンシティ セイラーズFC：1
【アルビレックス新潟シンガポール得点者】
90+4′ 谷口 遼弥
■次節の予定
2021 SPL第20節（ホーム）
2021年9月24日（金） 19:45キックオフ
Vs タンピネス ローバーズFC
＠ジュロンイーストスタジアム
By サッカーキング編集部
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