[写真]=Getty Images
30日から開幕するFIFAアラブカップにおいて、『半自動オフサイドシステム』が試験導入されることになった。29日、イギリスメディア『BBC』が報じた。
「半自動オフサイドシステム」は、10台から12台のカメラを使用し、1秒間に50回の頻度でデータポイントを収集するものだという。ゴールラインテクノロジーのように明確に結果がわかるものではなく、オフサイドの可能性を発見すると、最終的な判定を下すビデオアシスタントレフェリー(VAR)に通知が送られる。
30日から行われるFIFAアラブカップでテスト運用され、来年冬に開催を予定しているFIFAワールドカップカタール2022でも使用される可能性があるようだ。
FIFAの審判長であるピエルルイジ・コッリーナ氏は、半自動オフサイドシステムについて次のように語っている。
「VARはサッカー界に非常に良い影響を与えており、大きなミスの数は減ってきていますが、改善できる部分もあり、オフサイドもその一つです。オフサイドをチェックするプロセスは(他の判定に比べて)時間がかかることがあり、判別が非常に難しいケースでは特にその傾向があります。また、オフサイドラインの位置が100パーセント正確ではないことも承知しています」
「このような理由から、FIFAはより速く、より正確な答えを提供できる技術を開発しており、これは『半自動オフサイドシステム』と呼ばれています。オフサイドの判定は、選手の位置だけでなく、プレーへの関与を分析した上で行われます。テクノロジーは線を引くことはできますが、判定は審判の手に委ねられます。これが重要であることに変わりはありません」
また、FIFAのサッカー技術イノベーションディレクターを務めるヨハネス・ホルツミュラー氏は、「これは、手足を追跡する技術に基づいています。ソフトウェアがデータを処理し、オフサイドがあった場合には、VARオペレーションルームに自動で警告が送られます。『半自動』と呼んでいるのはそのためで、最終的にはVARが提案されたオフサイドを検証して確認しなければなりません。そして、VARはピッチ上のレフェリーにその判定を伝えます」と説明している。
By サッカーキング編集部
サッカー総合情報サイト