スコティッシュ・プレミアシップ得点王に予想されている選手たち [写真]=Getty Images
先週末に新シーズンが開幕したスコティッシュ・プレミアシップ(スコットランド1部)。今季も注目はセルティックの日本人選手たちの活躍になるだろう。中でも日本代表FW古橋亨梧(27歳)は同クラブのエースストライカーとしてゴール量産に期待が集まる。
昨シーズン、古橋亨梧はチーム最多となる公式戦20ゴールをマーク。しかしリーグ戦では1点差で得点王の座を逃しており、今シーズンこそ“ゴールデンブーツ”を手にしたい。というわけで、ブックメーカー『スカイベット』社のオッズと共に今季スコティッシュ・プレミアシップの得点王争いを予想しよう。
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■古橋亨梧 (セルティック/日本代表FW) 得点王オッズ=5倍
やはり本命に挙げられているのは古橋亨梧だ。昨シーズンは、ヴィッセル神戸から渡英すると1年目からゴールを量産。DFラインの裏に抜け出し、いとも簡単にネットを揺らしてサポーターの心を鷲掴みにした。シーズン途中にハムストリングの怪我で長期離脱したものの、それでも得点王に1点差と迫る12ゴールを決めて見せた。
怪我を押して出場した12月のリーグ杯決勝では、2得点でチームを逆転優勝に導いており、その時の決勝戦は「キョウゴのファイナル」と一部のファンの間で呼ばれているとか!
■ギオルゴス・ギアクマキス (セルティック/ギリシャ代表FW) 得点王オッズ=6倍
2番手につけるのは古橋のチームメイトであるギリシャ代表のギオルゴス・ギアクマキス(27歳)だ。昨シーズンの序盤戦は古橋の陰に隠れていたギアクマキスだが、古橋がハムストリングを痛めている間に定位置を確保すると、今年2月からのリーグ戦10試合で11ゴールと大爆発。ロス・カウンティに在籍していたFWリーガン・チャールズ・クック(現在オイペン(BEL)所属)と並び、リーグ最多の13ゴールを叩き出した。
ギアクマキスは先日、チャンピオンズリーグ本選への意気込みを聞かれた際に「俺のトロフィーはどこだ?」と、まだ得点王の記念品を貰っていないことを明かしつつ「今季の目標は可能な限り多くのゴールを決めること。そして得点王も悪くないね。今度は単独でね」と、“単独得点王”への強い思いも語っていた。
今シーズンも古橋とセンターフォワードの座を争うことになるギアクマキス。今季のスコティッシュ・プレミアシップの得点王争いは、セルティック内のポジション争いで完結するかもしれない?
■アルフレッド・モレロス (レンジャーズ/コロンビア代表FW) 得点王オッズ=6.5倍
昨シーズン、怪我さえなければ得点王を獲れていたのは古橋だけではない。レンジャーズのエースであるFWアルフレッド・モレロス(26歳)も、今年3月に大腿部を痛めて残りの試合を欠場していなければ得点王を狙えたはずだ。結局、26試合に出場して11ゴールに留まり、得点王に2点届かなかった。
2017年からレンジャーズに所属するモレロスは、2018-19シーズンにリーグ戦18ゴールで得点王に輝いた実績を持ち、今季は打倒セルティックに燃えている。彼は並々ならぬ“レンジャーズ愛”の持ち主で、今シーズンの開幕戦を怪我で欠場した際にも、敵地まで試合を観戦に行ってレンジャーズファンに交じってアウェイ席からチームを応援していた!
■アントニオ・チョラク (レンジャーズ/クロアチア代表FW) 得点王オッズ=11倍
今季からスコットランドでプレーする選手も上位にランクインした。それがギリシャのPAOKからレンジャーズに加入したFWアントニオ・チョラク(28歳)だ。ドイツ生まれのクロアチア代表は、これまで移籍を繰り返しており、レンジャーズが11個目の所属クラブ。2019-20シーズンにはクロアチアのリエカでリーグ戦20ゴールを叩き出して得点王に輝いた実績を持つ。シーズン序盤戦は、怪我のモレロスに代わってレンジャーズの攻撃を牽引するぞ。
■ケマル・ルーフェ (レンジャーズ/ジャマイカ代表FW) 得点王オッズ=13倍
またしてもレンジャーズのアタッカーがランクイン。ジャマイカ代表FWケマル・ルーフェ(29歳)は、2020年にアンデルレヒトからレンジャーズに加入すると2シーズン連続で2桁ゴール。昨季はヨーロッパリーグ準々決勝のブラガ戦で、延長戦に決勝ゴールを決める活躍。結局、ファイナルで鎌田大地や長谷部誠を擁するフランクフルトの前に屈したが、14シーズンぶりの欧州カップ戦の決勝進出に貢献した。
■前田大然 (セルティック/日本代表FW) 得点王オッズ=15倍
前田大然にも得点王の可能性があるだろう。日本代表のスピードスターは、横浜F・マリノスで2021年のJ1リーグ得点王に輝くと、今年1月にセルティックへ移籍。昨季はリーグ戦16試合に出場して6ゴール5アシストと即座に結果を出し、今ではチームに欠かせない存在に。今冬のワールドカップメンバー入りを目指し、ゴール量産でアピールしたい。
■ローレンス・シャンクランド (ハーツ/スコットランド代表FW) 得点王オッズ=17倍
『スカイベット』のオッズで、ようやく“二強”以外の選手が登場することに。それが7番目のオッズがついた、ハーツのFWローレンス・シャンクランド(26歳)だ。今夏ベルギーのベールスホットから加入したストライカーは、過去にスコットランドの下部リーグでゴールを量産した経験がある。2017-18シーズンに3部リーグ得点王の座を射止めると、翌2018-19シーズンから2季連続で2部リーグの得点王に輝いた。しかし、1部リーグに限ると自己最多ゴールはダンディー・ユナイテッド時代の2020-21シーズンの8ゴール。それでも昨季3位に入ったハーツでプレーするため、“二強”を除けば最右翼と見られている。
■その他
その他の選手で注目すべきは、得点王オッズで8番手につけるレンジャーズのジェームズ・タヴァーニアー(30歳)だろう。右サイドバックながら、FKとPKのキッカーを任されており、昨季リーグ戦で9ゴール。さらに昨シーズンはヨーロッパリーグで7ゴールを叩き出して大会得点王に。欧州カップ戦でDFが得点王に輝くのは、1993-94シーズンのチャンピオンズリーグのロナルド・クーマン(当時バルセロナ)以来の快挙だった。今季も、既に先週末の開幕戦で華麗な直接FKを沈めている。
ちなみに、昨季セルティックで4ゴールを決めているMF旗手怜央(24歳)には81倍のオッズがつけられており、全体で見ると34番手だ。果たして、誰がスコティッシュ・プレミアシップの得点王に輝くのか、ゴール前の戦いに注目したい!
(記事/Footmedia)
By Footmedia