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ECLの2代目王者はウェストハム! 90分にボーウェンが勝ち越し弾、フィオレンティーナを破る

2023.06.08

90分に決勝点を決めたボーウェン [写真]=Getty Images

 ヨーロッパカンファレンスリーグ(ECL)決勝戦が7日に行われ、フィオレンティーナ(イタリア)とウェストハム(イングランド)が対戦した。

 昨シーズンに新設されたECLの2代目王者が、チェコの首都プラハにある『エデン・アレーナ』にて決定する。今季の決勝戦では“ヴィオラ”と“ハマーズが激突。前者は今季ここまで行われたECLの14試合で大会最多の36ゴールを挙げており、後者も2番目に多い27ゴールを記録。両チームともに激戦を勝ち抜いてファイナルの舞台に辿り着いた。

 1989-90シーズンのUEFAカップ(現:ヨーロッパリーグ)でユヴェントスに敗れて以来となる欧州カップ戦の決勝に到達したフィオレンティーナは、今季のコッパ・イタリアでも決勝進出を果たしながら、最終的にはインテルに1-2で惜敗。あと一歩のところでタイトルを逃しており、当時のリベンジを狙う。対するウェストハムは1975-76シーズンにカップ・ウィナーズ・カップ(当時)の決勝でアンデルレヒトに敗れて以来の決勝進出。今季のプレミアリーグは14位と悔しい結果に終わったが、今季のECLを制して3シーズン連続となる欧州カップ戦出場権を掴みたい。

 フィオレンティーナソフィアン・アムラバトルカ・ヨヴィッチニコラス・ゴンサレスらがスターティングメンバーに入った。一方のウェストハムは主将のデクラン・ライスを筆頭に、ルーカス・パケタジャロッド・ボーウェンが先発に名を連ねている。

 試合は立ち上がりから激しい攻防戦となり、両チームなかなか決定機らしいシーンを作ることができない。それでも徐々にフィオレンティーナがシュートの本数を増やしていくと、前半アディショナルタイムにはフィオレンティーナにチャンスが到来。右サイド開いた位置でパスを受けたN・ゴンサレスが切り返しから左足でクロスボールを送ると、ファーサイドで競り勝ったクリスティアン・クアメが頭で合わせる。狙い澄ましたヘディングシュートはポストを叩いたが、こぼれ球をヨヴィッチが押し込んだ。フィオレンティーナが先手を取ったかに思えたが、ここはオフサイドのため得点は認められず。最終的に前半はこのままスコアレスで終了した。

 後半に入ると遂に均衡が破れる。57分、ウェストハムは右サイド高い位置でスローインを獲得。ヴラディミール・ツォウファルがペナルティエリア右を目掛けてロングスローを送ると、反応したボーウェンが胸トラップで前を向こうとする。これがクリスティアーノ・ビラーギのハンドを誘発。OFR(オンフィールドレビュー)を経て、ウェストハムにPKが与えられた。このPKをサイード・ベンラーマがゴール右隅に沈め、ウェストハムが先手を取っている。

 悪くない試合運びをしながらも先制を許したフィオレンティーナだったが、ここから即座に反撃をスタート。67分、敵陣中央で前を向いたアムラバトがペナルティエリア右へ浮き球のボールを供給すると、競り勝ったN・ゴンサレスが頭で落とす。待っていたジャコモ・ボナヴェントゥーラはファーストタッチで寄せてきたライスと逆の方向へボールを持ち出し、右足でコースを狙ったフィニッシュ。見事にゴールネットを揺らし、フィオレンティーナが試合を振り出しに戻した。

 その後はウェストハムが勝ち越しを狙って前に出る時間が続いたが、両チームともに追加点を挙げられない。このまま延長戦突入も考えられた90分、再び試合が動く。相手のゴールキックから、ピッチ中央付近でルーズボールを拾ったパケタが背後のスペースへスルーパスを通す。抜け出したボーウェンが冷静にGKとの1対1を仕留め、ウェストハムにトロフィーを手繰り寄せる勝ち越しゴールを挙げた。

 試合はこのままタイムアップ。この結果、ECLの2代目王者はウェストハムに決定した。ウェストハムは1999年のUEFAインタートトカップでも優勝しているが、こちらは優勝が複数クラブあるため、主要タイトルとしてカウントされないケースも多い。同大会を除くと、1964-65シーズンのカップ・ウィナーズ・カップ以来の欧州タイトルに。58年ぶりに欧州のメジャータイトルを勝ち獲った。

【スコア】
フィオレンティーナ 1-2 ウェストハム

【得点者】
0-1 62分 サイード・ベンラーマ(PK/ウェストハム
1-1 67分 ジャコモ・ボナヴェントゥーラフィオレンティーナ
1-2 90分 ジャロッド・ボーウェンウェストハム

By サッカーキング編集部

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