セルティックの国内3冠に貢献したムーイがスパイクを脱ぐことに [写真]=Getty Images
セルティックは30日、2022-23シーズンまで同クラブに在籍していたオーストラリア代表MFアーロン・ムーイの現役引退を発表した。
ムーイは1990年9月15日生まれの現在32歳。母国オーストラリアから若くしてイングランドに渡り、ボルトンのアカデミーで育った。2010年夏にセント・ミレンへ完全移籍し、同クラブでトップチームデビュー。2012年夏には母国のAリーグ・メン(オーストラリア1部)に参入したウェスタン・シドニー・ワンダラーズへ加入した。その後はメルボルン・シティを経て2016年夏にマンチェスター・Cへ完全移籍したものの、加入直後にハダースフィールドへのレンタル移籍が発表。チャンピオンシップ(イングランド2部リーグ)全46試合中45試合のピッチに立って4ゴール7アシストを記録し、45年ぶりとなる1部昇格に貢献すると、翌年には完全移籍で加入することとなった。
その後ハダースフィールドでは2シーズンプレーし、2019年夏にブライトンへ期限付き移籍。2019-20シーズン途中の2020年1月には完全移籍へ切り替わり、同シーズンはプレミアリーグで31試合のピッチに立って2ゴールを挙げた。シーズン終了後に上海上港(現:上海海港)へ完全移籍。2022年夏にはセルティックへの完全移籍が決まり、スコットランドへ渡った。2022-23シーズンのセルティックでは公式戦42試合に出場して7ゴール11アシストを記録。スコティッシュ・プレミアシップ、スコティッシュ・カップ、スコティッシュ・リーグカップの国内3冠に大きく貢献した。
また、オーストラリア代表としてもウェスタン・シドニー・ワンダラーズ在籍時の2012年12月にデビュー。AFCアジアカップ2015以降はコンスタントに招集を受けており、FIFAワールドカップは2018年のロシア大会と2022年のカタール大会に出場している。公式戦通算で57試合に出場して7ゴールを挙げた。
現役引退に際し、ムーイはセルティックのクラブ公式HPを通してコメントを発表。15年間にわたるキャリアを振り返り、周囲へ感謝の言葉を綴った。
「サッカー界を去るのは本当に悲しいが、今が自分にとって正しい時だと思う。この15年間、素晴らしい思い出を作りながら、最高のキャリアを楽しむことができた。僕は幸せ者だった。これからもセルティックが試合を支配しながら勝利し続けることを願っているし、新監督のブレンダンには若き選手たちと共に大きな成功を収めてほしい」
「そして、母国を代表してプレーすることも何ものにも代え難い経験だった。オーストラリア代表としての試合や、そこに関わる多くの人々との時間がなくなってしまうのは寂しいよ。幸運にも、僕は母国の代表として多くの試合に出場することができた。何よりも重要なものだったよ。もちろん、オーストラリア代表の今後の成功を祈っているし、彼らがますます良くなっていくと確信している」
「僕のキャリアにおいて、重要な役割を果たしてくれた人々は数えきれないほどたくさんいる。監督、コーチ、スタッフ、そしてチームメイトには感謝してもしきれない。本当に素晴らしい人々に彩られた最高のサッカー人生だった」
「加えて、この場を借りて家族にも感謝の言葉を伝えたい。家族は僕のすべてであり、彼らはキャリアを通して絶対的なサポートをしてくれた。さまざまな形で僕を支えてくれて、本当にありがとう」
「最後に、この偉大なサッカー人生において僕を支えてくれたすべての人へ、改めて感謝の言葉を伝えるよ」
また、トッテナムへと旅立ったアンジェ・ポステコグルー監督に代わって2023-24シーズンからセルティックの指揮を執るブレンダン・ロジャース監督は「アーロンの引退を残念に思っているのは確かだが、我々は彼の決断を尊重しなければならない。彼は数々のクラブで、代表で、多くのことを成し遂げてきた。自分自身の意思でこの決断を下すに値する存在だ」とコメント。32歳と若くしてピッチに別れを告げたムーイにメッセージを送った。
「昨シーズン、アーロンはセルティックに多大な貢献をしてくれた。称賛とともに引退できて、私自身も嬉しく思う。彼が成し遂げてきたすべての功績が、彼にとっての誇りであるべきだ。これからは彼の存在を惜しむことになるだろうが、セルティックの皆を代表して、アーロンと彼の家族に今後幸せが訪れることを心から祈っている」
By サッカーキング編集部
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