前節2位のタンピネスとの首位決戦に臨んだアルビレックス新潟シンガポール(アルビS)は、ヤングライオンズと対戦。前半で退場者を出し、後半の45分間を10人で戦うことを余儀なくされたなかで貴重な勝点1を獲得した。直近1週間で3試合目ということもあり、選手の疲労も考慮し、スタメンは前節から4人が入れ替わっている。
前節退場となり、出場停止となるGKハッサン・サニーに代わって山本佳唯がゴールを守り、ワントップに小松慧、2列目にはニッキー・メルヴィン・シンと深代陸が入った。なお、ニッキーはナショナルサービス従事のため、今節を持ってクラブを離れることが決まっている。
ヤングライオンズは立ち上がり、4バックながらも無理に前線からはプレッシャーはかけず、引いた状態でアルビSを迎える。試合開始直後の2分、右サイドから横山翔大がCKを蹴ると、左足でゴール前に送ったボールがファーへ流れ、最後は相手DFに当たってゴールラインを割り、アルビSが先手を奪った。
アルビSは26分にも右サイドでCKを獲得。同じような軌道のボールに今度はファーサイドで岸本駿朔が合わせるが、今度はGKのセーブに阻まれた。しかし33分、ペナルティエリアの右角で受けたニッキーがオーバーラップしてきた右サイドバックの横川旦陽をオトリに使って相手をかわして左足でシュート。これがファーのネットに吸い込まれ、追加点を奪う。ニッキーがラストマッチで得点を奪ったこともあり、スタジアムには歓声がこだました。
さらに43分、中央で持ち上がった横山が左サイドバックの不破将生へ展開。左足で鋭いクロスを上げるとGKが弾き、こぼれ球に反応した小松が左足でゴール。小松にとっては4試合ぶり、今季7得点目のゴールで、アルビSが3点のリードを奪って後半を迎えた。
アルビSはハーフタイムに3選手を交代。小松に代えて李忠成、トップ下の深代に代えて久乗聖亜、ボランチの小川開世に代えてヒルマン・ノーヒサムを投入。ヒルマンは今シーズン2回目のトップチームでの出場を果たした。後半は前線でしっかりと起点を作りたいアルビSだったが、なかなかボールを保持できない展開が続き、64分にはセットプレーのこぼれ球からミドルシュートを決められて1点を返される。
62分、駒木秀人に代わって入ったのはケンジ・オースティン。アルビSの下部組織出身で去年トップチームに昇格したケンジにとっては、これがトップチームのデビュー戦となった。この交代を受け、横川がポジションを上げ、ケンジは右サイドバックに。66分、左サイドがルーズになった場面からクロスを上げられ、相手のシュートは枠をとらえたが、GK山本がファインセーブでゴールを死守した。
後半はうまく攻撃の形を作ることができないアルビSだったが89分、久乗のパスを受けた横山がボックス右で一対一を仕掛けると、縦に持ち出して右足一閃。相手GKのニア上を打ち破り加点に成功した。このゴールで締めたいアルビSだったが、アディショナルタイムにPKを献上。このPKはGK山本がセーブしたものの、直後のCKで元アルビSの小林洵にヘディングで合わせられ、失点を喫してしまった。
最終スコアは4-2でアルビSの勝利。多くの選手が出場し、経験を積み重ねながらも課題の残る試合となった。1週間で3試合の過密日程を乗り切ったアルビSは次節、7月8日にジャランベサルスタジアムでブルネイDPMM FCと対戦する。
【日時】
2023年7月1日(土)18:00キックオフ
【対戦相手】
ヤングライオンズ
【会場】
ジャランベサルスタジアム
【スコア】
アルビレックス新潟シンガポール:4
ヤングライオンズ: 2
■次節の予定
2023シンガポールプレミアリーグ MD19(アウェイ)
2023年7月8日(土) 18:00キックオフ
VS ブルネイDPMM FC
@ジャランベサルスタジアム
By サッカーキング編集部
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