横浜FMでは1年半にわたってプレーした藤田譲瑠チマ [写真]=金田慎平
横浜F・マリノスに所属しているU-22日本代表MF藤田譲瑠チマが、ベルギーのシント・トロイデンへ完全移籍することとなった。両クラブが27日に発表している。なお、藤田は今後、メディカルチェックを経て正式契約を締結する予定となっている。
藤田は2002年2月16日生まれの現在21歳。東京ヴェルディ育成組織出身で、ユース在籍中の2019シーズン、2種登録選手として出場した明治安田生命J2リーグ第32節のアルビレックス新潟戦でトップチームデビューを飾った。翌年に正式にトップチームへ昇格。ルーキーイヤーは明治安田生命J2リーグ全42試合中41試合のピッチに立ち、3ゴールを挙げた。同シーズンの終了後、7シーズンぶりのJ1昇格を果たした徳島ヴォルティスへ完全移籍。自身初のJ1に挑戦し、28試合出場1ゴールを記録した。
2022年より横浜FMに完全移籍加入。序盤からローテーション起用の影響もあって出場機会を確保すると、岩田智輝(現:セルティック)、喜田拓也、渡辺皓太、山根陸らとポジションを争い、最終的には明治安田生命J1リーグ29試合の出場で1ゴールをマーク。横浜FMにとって3シーズンぶり5度目のリーグ優勝に貢献した。一方、今シーズンは開幕直後から喜田と渡辺のコンビが不動の地位を確立。藤田は第21節終了時点で17試合出場2ゴールを記録しているものの、スタメン出場はわずか6試合のみ。うち3試合は喜田が欠場した試合となっていた。JリーグYBCルヴァンカップでは4試合に出場している。
藤田は各年代別の日本代表にも名を連ねており、現在は来年開催されるパリ・オリンピックを目指すU-22日本代表の主力に君臨。昨年開催されたAFC U23アジアカップ ウズベキスタン2022ではキャプテンを務めた。また、昨年7月にはEAFF E-1サッカー選手権2022にてA代表にも初招集。同大会で2試合に出場した。
完全移籍に際し、藤田は横浜FMのクラブ公式HPでコメントを発表。ファン・サポーターへ感謝と別れの言葉を綴った。
「これから優勝争いやACLを戦っていく大切な時期ではありますが、移籍することを決断しました。F・マリノスで経験させてもらったこと、また東京ヴェルディ、徳島ヴォルティスで経験したことすべてを生かしてヨーロッパでプレーしてきます。今までアツい応援ありがとうございました。このクラブのユニフォームを着てプレーできたことを誇りに、これからも自分らしく頑張ります」
また、新天地となるシント・トロイデンのクラブ公式HPでは、次のように意気込みの言葉を記している。
「横浜F・マリノスから加入した藤田譲瑠チマです。これまで日本で培った経験を生かし、新しい環境で成長しながらチームを助けられるよう頑張ります。シントトロイデンのユニフォームを来てプレーする日を楽しみにしています。応援よろしくお願いします」
今夏のマーケットで、シント・トロイデンはアルビレックス新潟からMF伊藤涼太郎を完全移籍で、FC東京からDF小川諒也、ガンバ大阪からMF山本理仁を期限付き移籍で獲得。クラブにはGKシュミット・ダニエル、DF橋岡大樹、FW岡崎慎司も在籍しており、藤田は7人目の日本人選手として迎え入れられることとなる。2023-24シーズンのジュピラー・プロ・リーグは早くも今週末に開幕。シント・トロイデンは30日、MF川辺駿が所属しているスタンダール・リエージュをホームに迎える。
By サッカーキング編集部
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