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テロ事件発生により中断のベルギー対スウェーデン、再試合は行われず…1-1が最終結果に

2023.10.20

前半のみで中断されていたベルギー代表vsスウェーデン代表 [写真]=Getty Images

 UEFA(欧州サッカー連盟)は19日、16日付でキックオフを迎えたものの、ハーフタイムにて中断していたEURO2024予選・グループF第8節ベルギー代表vsスウェーデン代表の一戦について、1-1を最終的なスコアとみなして再試合などを行わない方針を明かした。

 同試合は16日の現地時間20:45、ベルギーのブリュッセルに位置する『ボードゥアン国王競技場』にてキックオフを迎えた。試合は立ち上がりの15分、自陣でのボール奪取から、ヴィクトル・ギェケレシュ(スポルティング/ポルトガル)が1人でカウンター攻撃を完結させ、スウェーデン代表が先手を取る。だが、ホームチームのベルギー代表も31分にロメル・ルカク(ローマ/イタリア)がPKを沈め、1-1の同点でハーフタイムを迎えた。

 しかし、同日にブリュッセル市内にてスウェーデン人2名が殺害される銃撃事件が発生。2名の被害者は同試合を観戦するためにブリュッセル市内に滞在していたという。安全上の理由から、同試合はハーフタイムをもって一時中断となっていた。銃撃事件はキックオフの約45分前に『ボードゥアン国王競技場』から3マイル(約5km)ほどの地点で発生した模様。ベルギー国家危機センターは当該の事案をテロ事件として扱い、警戒態勢を最高レベルに引き上げていた。

 ハーフタイム中にスウェーデンサッカー協会(SvFF)と同代表チームは、王立ベルギーサッカー協会(KBFV)および同代表チームと協議のうえ、UEFAに前半のみでの試合中止を要請。UEFAは両チームおよび地元警察とさらなる話し合いを実施し、最終的には試合中止を決定していた。中止決定後もファン・サポーターは安全上の理由からスタジアムに留まり、ベルギー国家危機センターによる対策のもと、スウェーデン代表チームは警察の護衛のもとで空港へ、その後会場に駆けつけたファン・サポーターも警察に付き添われる形でブリュッセル市内へ向かったことが伝えられていた。また、同銃撃事件の犯人である45歳の男性は、17日付で地元警察に射殺されたと報じられている。

 同試合の扱いについて、UEFAは追って発表することのみを明かしていたが、19日付で1-1のまま試合終了とみなす決断が発表された。この結果、各チームに勝ち点「1」が与えられ、グループFの順位表が更新される。なお、グループFでは第7節終了時点でベルギー代表が突破を決めた後、第8節を終えた段階ではオーストリア代表もEURO本大会出場を決めていた。スウェーデン代表が仮に同試合で勝ち点「3」を積み上げていたとしてもオーストリア代表の突破は変わらず、既にグループFを通過する2チームが確定していることから、両代表チームの協会もこの決断を希望していたという。なお、ベルギー代表vsスウェーデン代表の一戦について、前半終了時までの段階で提示されたイエローカードはその後も有効となり、出場停止処分はこの試合をもって消化される。

 また、UEFAはイスラエルにおける試合の開催可否についても発表。パレスチナ・イスラエル戦争の発生を受け、イスラエル全土における現在の安全および治安状況を徹底的に評価した結果、追って通知があるまでUEFA主催の試合は開催されない方針が伝えられた。この決定により、EURO2024予選に参加しているイスラエル代表チーム、ヨーロッパリーグ(EL)に参加しているマッカビ・ハイファ、ヨーロッパカンファレンスリーグ(ECL)に出場しているマッカビ・テル・アビブはUEFA規定を遵守したイスラエル領土外のスタジアムをホーム戦の代替会場として提案するよう要請されている。当初今月26日に行われる予定だったEL・グループステージ第3節ビジャレアルvsマッカビ・ハイファは12月6日に、ECL・第3節マッカビ・テル・アビブvsゾリャ・ルハーンシクは11月25日に開催が延期されることも明かされた。

By サッカーキング編集部

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