ドルトムントではケガにも苦しんだムニエ [写真]=Getty Images
トラブゾンスポルに、ドルトムントのベルギー代表DFトーマス・ムニエが完全移籍加入することが決まった。7日、両クラブが発表している。
ドイツメディア『ビルト』によると、ムニエは2024年6月30日まで残っていたドルトムントとの契約を双方合意の上で解除し、フリートランスファーでの加入になったという。移籍金は発生していないものの、今回の決断により、ドルトムントはムニエに支払う予定だった400万ユーロ(約6億4000万円)ほどを“節約”したと伝えられた。契約期間は2025年6月30日までの約1年半の見込み。背番号は「12」と明かされた。
ムニエは1991年9月12日生まれの現在32歳。母国のベルギーでプロキャリアをスタートさせると、国内屈指の強豪として知られるクラブ・ブルッヘを経て、2016年夏にパリ・サンジェルマン(PSG)へ渡った。フランスの地では4シーズンにわたってプレー。コートジボワール代表DFセルジュ・オーリエ(現:ガラタサライ)、元ブラジル代表DFダニエウ・アウヴェス、ドイツ代表DFティロ・ケーラー(現:モナコ)らとの右サイドバックのポジション争いに身を置きながら、主力の1人として活躍。公式戦通算128試合のピッチに立ち、13ゴール22アシストを記録した。
2020年夏にはパリを離れてドイツへ向かい、ドルトムントと4年間の契約を締結した。加入直後は右サイドバックで定位置を掴んでいたものの、ケガに悩まされることも少なくはなく、徐々に出場機会が減少。エディン・テルジッチ監督体制となってから2年目の今季は、負傷の影響で開幕に出遅れていたものの、ノルウェー代表DFユリアン・リエルソンの負傷も相まって、昨年末から再びレギュラーを奪取。12月に行われたブンデスリーガ第13節レヴァークーゼン戦(1-1)に途中出場し、今季の公式戦初出場を果たすと、翌週の第14節ライプツィヒ戦(●2-3)からは7試合連続でスタメン入り。2月2日に行われた第20節ハイデンハイム戦(0-0)でも先発出場していた。
一方で、テルジッチ監督の中でムニエの序列は高いとは言えず、チャンピオンズリーグ(CL)の登録メンバーからも外れたことが報じられていた。リエルソンの復帰によって出場機会が減少する可能性も高い。『ビルト』によると、クラブ側がムニエの希望を汲み取る形で、交渉はスムーズに進行したという。
最終的に、ムニエはドルトムントでおよそ3シーズン半プレー。公式戦通算83試合の出場で3ゴール8アシストを記録した。ドルトムントのセバスティアン・ケールSD(スポーツ・ダイレクター)は、クラブを通して、これまでのムニエの貢献へ感謝の言葉を綴った。
「トーマスは今週に入って急きょ、移籍市場が閉まる前に新しいクラブへ移籍する機会を与えられた。これまでトーマスが見せてきた献身的なプレーに感謝するとともに、彼のスポーツ面だけでなく個人の面でも未来に幸運が訪れることを祈っている」
ムニエの新天地となるトラブゾンスポルは、これまでにスュペル・リグ(トルコ1部リーグ)で7度の優勝を誇る名門クラブ。2シーズンぶりの覇権奪還を目指す今季は、24試合を消化した時点で勝ち点「37」を獲得し、現在は4位につけている。
By サッカーキング編集部
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