デンマーク代表としてEURO2024にも出場したシュマイケル [写真]=Icon Sport via Getty Images
セルティックは18日、デンマーク代表GKカスパー・シュマイケルが完全移籍にて加入することを発表した。
クラブの発表によると、契約期間は2025年6月30日までの1年間。2023-24シーズン限りで前所属先のアンデルレヒトを退団したため、移籍金の発生しないフリートランスファーでの加入となる。なお、チームは現在アメリカでプレシーズンツアーに参加しているため、シュマイケルはアメリカでチームに合流する予定だ。
セルティックは2023-24シーズンまで正守護神の座に君臨していた元イングランド代表GKジョー・ハートが、同シーズン限りで現役を引退。新たなGKを探すなか、シュマイケルの獲得にこぎつけた模様だ。現在セルティックの指揮を執るブレンダン・ロジャーズ監督とは、レスター時代に共闘した経験があり、2021-22シーズン以来の“再会”を果たした。
完全移籍加入に際し、シュマイケルはセルティックを通してコメントを発表。「セルティックに加わることができて本当に嬉しい。新たなシーズンが待ち切れないね」と心境を明かしただけでなく、移籍を決めた要因についても次のように語った。
「セルティックは真の意味で、世界有数のフットボールクラブだ。圧倒的な知名度と真の情熱を誇り、数々の成功も成し遂げてきた。セルティックこそがフットボールのすべてだと言える」
「ブレンダンのこともよく知っている。彼は一流の監督で、また一緒に仕事ができるのが楽しみだ」
「アメリカでチームメイトと出会い、新たな挑戦を始めるのが待ち切れないよ。もちろん、セルティックに多くのものをもたらしてくれているファンに会うことにもワクワクしている。セルティックがトップクラブの地位を維持するため、そしてこの素晴らしいサポーターたちにもっと多くの成功をもたらすため、僕にできるすべてを尽くすつもりさ」
また、セルティックを率いるブレンダン・ロジャーズ監督も、次のような言葉でシュマイケルの加入を歓迎した。
「カスパーがセルティックに来てくれて本当に嬉しい。彼は本当に優れたGKで、我々のチームをより良い方向へ導いてくれる。素晴らしい能力と個性を持った存在だ。そして、彼は私が信頼を寄せる男でもあり、勝つ方法を知っている選手でもある。彼はフットボールのために生きているし、彼と同じ情熱を持つクラブに来ることになる」
「彼がセルティックをホームのように感じてくれることはわかっている。我々全員がさらなる成功を目指すなかで、彼と一緒に働けることを楽しみにしている」
シュマイケルは1986年11月5日生まれの現在37歳。かつてマンチェスター・ユナイテッドで活躍した、伝説的GKピーター・シュマイケル氏の実子である。自身はマンチェスター・シティのアカデミー育ちで、レンタル移籍を繰り返した後、2007-08シーズンのプレミアリーグ開幕戦でトップチームデビュー。しかし、その後はハートに正守護神の座を譲り、カーディフ、コヴェントリーへ再びレンタル移籍へ出た。
ノッツ・カウンティ、リーズと渡り歩き、2011年夏にはレスターへ完全移籍加入。初年度から不動の正守護神として活躍すると、2013-14シーズンのチャンピオンシップ(イングランド2部リーグ)優勝に貢献しただけでなく、2015-16シーズンにはプレミアリーグ全38試合に出場し、クラブ史上初のトップリーグ制覇の原動力に。当時のチームは“ミラクル・レスター”と呼ばれた。
レスターでは公式戦479試合に出場。2022年夏には、新たな挑戦を求め、ニースと3年契約を締結したものの、翌年夏に契約を解消。ベルギーのアンデルレヒトへ渡り、2023-24シーズンは公式戦32試合に出場したが、契約満了に伴い1年間でクラブを退団していた。
また、デンマーク代表としても長きにわたって活躍。2012年6月に初招集されると、2013年2月にデビューを飾り、現時点で国際Aマッチ通算105試合出場を記録している。FIFAワールドカップに2大会連続正守護神を務めているほか、EURO2020では全6試合の出場でベスト4入りに大きく貢献。先日行われたEURO2024でも、全4試合でゴールマウスを守った。
2023-24シーズン、セルティックはスコティッシュ・プレミアシップ3連覇を成し遂げただけでなく、スコティッシュ・カップでも2連覇を達成。現在のチームにはFW古橋亨梧、FW前田大然、MF旗手怜央、MF岩田智輝、DF小林友希と5名の日本人選手が在籍している。
By サッカーキング編集部
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