今年1月からはアル・シャバブでプレーしていたラキティッチ [写真]=Getty Images
クロアチアのハイドゥク・スプリトは20日、元クロアチア代表MFイヴァン・ラキティッチが完全移籍にて加入することを正式に発表した。
クラブからの発表によると、ラキティッチはハイドゥク・スプリトと2025年6月30日までの1年契約を締結。契約には1年間の延長オプションも付随しているという。なお、前所属先であるアル・シャバブとは双方合意のもとで契約を解除していたため、フリートランスファーでの加入。背番号は「11」と伝えられた。
ラキティッチは1988年3月10日生まれの現在36歳。クロアチア国籍の両親がスイスに移住した後、アールガウ州・ラインフェルデンで産声を上げたラキティッチは、7歳で国内屈指の名門であるバーゼルのアカデミーに入団。そこから順調にステップアップを続け、2005年9月にトップチームデビューを飾った。2007年夏にはシャルケへ完全移籍し、5大リーグへ身を移す。3年半の在籍で公式戦通算135試合出場16ゴール29アシストをマークすると、2011年冬にはセビージャへ完全移籍加入した。
セビージャでも加入直後から不動の中盤に君臨。初挑戦となったラ・リーガで存在感を示すと、2014年夏にはバルセロナへ完全移籍を果たす。バルセロナでは5シーズンにわたって主力として活躍し、2度の連覇を含む4度のラ・リーガ制覇、2014-15シーズンからはじまったコパ・デル・レイ(スペイン国王杯)4連覇、そして2014-15シーズンのチャンピオンズリーグ(CL)優勝に大きく貢献。特に、加入初年度の2014-15シーズンは、アルゼンチン代表FWリオネル・メッシ(現:インテル・マイアミ)、ウルグアイ代表FWルイス・スアレス(現:インテル・マイアミ)、ブラジル代表FWネイマール(現:アル・ヒラル)で構成される“MSN”トリオとともに、ラ・リーガ、コパ・デル・レイ、CLの3冠達成の原動力となった。バルセロナでは5年間の在籍で公式戦通算310試合出場35ゴール42アシストを記録した。
2020年夏には古巣のセビージャへ帰還。加入直後から、かつての在籍時のように主力としてチームを支え、2022-23シーズンには史上最多7度目のヨーロッパリーグ(EL)優勝にも貢献した。最終的に、セビージャには2011年冬から2014年夏までと、2021年夏から2024年冬までの計7シーズン在籍し、公式戦通算323試合出場51得点63アシストを記録。前記のタイトルも含めて2度のEL制覇を成し遂げただけでなく、セビージャ史上最も公式戦に出場した外国籍選手となった。
2024年1月にはサウジアラビアのアル・シャバブへ完全移籍。ベルギー代表MFヤニック・カラスコやモロッコ代表DFロマン・サイス(現:アル・サッド)とともにチームを支えたものの、コンディションの影響もあってサウジ・プロフェッショナルリーグで8試合出場1得点1アシストという成績にとどまっていた。わずか半年間でサウジアラビアに別れを告げ、自身初となるクロアチアでのプレーを決断した。
また、2007年9月にデビューを飾ったクロアチア代表でも、長年にわたって主力として活躍。EUROは3大会連続、FIFAワールドカップは2大会連続で出場するなど、国際Aマッチ通算106試合出場15ゴール16アシストをマーク。自身最後のメジャー大会となったFIFAワールドカップロシア2018では、キャプテンのMFルカ・モドリッチ(レアル・マドリード)とともに、史上初となる決勝進出に大きく貢献した。
ラキティッチの新天地となるハイドゥク・スプリトは、2023-24シーズンのプルヴァHNL(クロアチア1部リーグ)を3位でフィニッシュ。2024-25シーズンはカンファレンスリーグに予選から参戦する。新たなシーズンに向けて、元イタリア代表MFのジェンナーロ・ガットゥーゾ新監督を招へい。チームにはかつてクロアチア代表で共に戦ったFWイヴァン・ペリシッチも在籍している。
By サッカーキング編集部
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