前田大然がリーグ杯優勝に大きく貢献 [写真]=Getty Images
スコティッシュ・リーグカップ決勝が15日に行われ、セルティックとレンジャーズが対戦した。
今季のスコットランド国内で最初のタイトルを懸けた一戦の対戦カードは、伝統の“オールドファーム”に決定。2年ぶりのタイトル奪還を目指すセルティックと、昨季王者として14シーズンぶりの連覇に挑むレンジャーズが激突した。
セルティックに所属する古橋亨梧、前田大然、旗手怜央と日本人トリオが揃って先発に名を連ねた一戦は、前半も終盤に差し掛かった41分に動く。セルティックの最終ラインのパス回しでミスが発生し、グレッグ・テイラーからの横パスをネディム・バイラミがインターセプト。自ら持ち運んで右へ預けると、ハムザ・イガマネのシュートはGKカスパー・シュマイケルに阻まれたものの、こぼれ球をバイラミが押し込み、レンジャーズが先手を取った。
後半へ折り返すと、セルティックが反撃へ。56分、パウロ・ベルナルドの蹴った右コーナーキックがリアム・スケールズに当たって跳ね返ると、こぼれ球にテイラーが反応。左足で狙ったシュートは、ディフレクションの末にゴールに吸い込まれ、セルティックが試合を振り出しに戻した。
さらに60分、日本代表の快速アタッカーが大仕事をやってのける。ピッチ中央付近でのルーズボールをレンジャーズが回収し、ニコラス・ラスキンが頭で下げようとしたボールが短くなると、前田はこの隙を見逃さない。スピードを上げてボールをかっさらい、真上に浮き上がったボールを見事なファーストタッチで収めると、左足で流し込む。前田の今季公式戦11点目、大会6点目で、セルティックが逆転に成功した。
だが、レンジャーズは75分、右からのクロスボールを収めたモハメド・ディオマンデがゴールネットを揺らし、同点に追いつく。2-2で試合終盤に突入すると、87分には自陣からのスルーパスを引き取ったコラス・ゲリット・キューンがドリブルで前進し、右からの折り返しを右足で仕留め、セルティックが勝ち越しに成功。それでも、諦めないレンジャーズはこの失点の直後、ヴァーツラフ・チェルニーからのクロスボールをダニーロがヘディングで沈め、再びタイスコアに戻った。
最終的には90分間のうちに決着はつかず、試合は延長戦に突入。延長戦の30分間のなかで両チームがゴールネットを揺らす機会はなく、今季初タイトルの行方はPK戦に委ねられた。
先攻のレンジャーズ、後攻のセルティックともに順調にキックを決めていくが、レンジャーズの4人目を務めたルドヴァン・ユルマズのゴール右下を狙ったキックは、GKシュマイケルが完全にコースを読み切ってゴールを死守。守護神の活躍でセルティックがリードすると、4人目後攻の旗手はきっちりと成功。レンジャーズの5人目を担当したGKジャック・バトランドもシュートを決めてみせたが、セルティックの5人目として登場した前田は、GKバトランドの逆を突いてゴール左下に沈める。セルティックが5-4でPK戦を制した。
この結果、セルティックが“宿敵”を破って2シーズンぶりの覇権奪還を果たした。古橋は76分まで出場、前田と旗手はフル出場し、セルティックの今季1つ目のタイトル獲得に貢献した。
【スコア】
セルティック 3-3(PK戦:5-4) レンジャーズ
【得点者】
0-1 41分 ネディム・バイラミ(レンジャーズ)
1-1 56分 グレッグ・テイラー(セルティック)
2-1 60分 前田大然(セルティック)
2-2 75分 モハメド・ディオマンデ(レンジャーズ)
3-2 87分 ニコラス・ゲリット・キューン(セルティック)
3-3 88分 ダニーロ(レンジャーズ)
By サッカーキング編集部
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