3試合連続ゴールを決めたデンプシー(中央手前) [写真]=Getty Images
コパ・アメリカ センテナリオ USA 2016の準々決勝が16日に行われ、アメリカ代表とエクアドル代表が対戦した。
開催国のアメリカは初戦のコロンビア戦で敗れたものの、コスタリカとパラグアイ相手に連勝を飾ってグループAを首位で通過した。一方、エクアドルは初戦のブラジル戦、第2戦のペルー戦を引き分けで終えると、第3戦のハイチ戦で大勝。混戦のグループBを2位で突破した。なお、両チームは大会開幕前の5月26日に対戦しており、その際はアメリカが1-0でエクアドルを下していた。
アメリカはDFデアンドレ・イェドリンが出場停止となり、DFマット・ベスラーが先発メンバーに名を連ねた。一方、エクアドルはハイチ戦のスタメンから1名を変更。FWハイメ・アジョビに替わり、MFミカエル・アロージョがスターティングメンバーに入った。
試合開始からエクアドルが積極的な仕掛けを見せる。6分、左サイドのジェフェルソン・モンテーロがボールを持つと、ドリブルで中央へ切れ込み右足ミドルシュート。しかし、ここはクロスバーの上に外れ、先制点とはならなかった。
スコアが動いたのは22分。アメリカは前線のボビー・ウッドがドリブルでエリア内右に進入。切り返してエリア手前右のジャーメイン・ジョーンズへ戻す。ジョーンズがエリア内にクロスを入れると、これをクリント・デンプシーがヘディングでゴール右に叩きこんだ。デンプシーは第2戦から3試合連続ゴールとなった。
アメリカは42分にビッグチャンスを作る。マイケル・ブラッドリーが前線のデンプシーへロングパスを送ると、デンプシーがエリア手前左から折り返しのボールを入れる。これを受けたアレハンドロ・ベドヤがフリーでシュート。しかし、ここはGKアレクサンデル・ドミンゲスに防がれてしまった。
エクアドルも前半終了間際に決定機を迎える。45分、アメリカのバックパスをエネル・バレンシアがカット。こぼれ球を拾ったアロージョがエリア内左の角度がないところから左足シュートを放ったが、ここはGKブラッドリー・グザンが足に当ててセーブした。このまま1-0でアメリカがリードしてハーフタイムを迎えた。
後半の立ち上がりにアクシデントが発生する。52分、ベドヤとアントニオ・バレンシアがタッチライン際で競り合うと、A・バレンシアがベドヤを蹴ってしまい、2枚目のイエローカードを受けて退場する。この場面で乱闘が発生し、アメリカのジョーンズが一発退場。両チームともに10人で戦うことを余儀なくされた。
59分、アメリカは中盤でブラッドリーがボールを持つと、右サイドのギャシ・ザーデスへ展開。ザーデスがエリア右横から中央へ折り返すと、中央のデンプシーが右足シュートを放った。しかし、ここは枠の上に外れてしまい、追加点を決められない。
1点を追うエクアドルは62分にクリスティアン・ノボアが負傷。フェルナンド・ガイボルが代わりに投入された。
65分、最終ラインのジョン・アンソニー・ブルックスが、前線で抜け出したウッドへロングパス。ウッドが左に流れて後ろのベスラーへわたすと、ダイレクトでアーリークロスを入れる。ファーサイドのザーデスが競り勝ち、ボールがゴール前左のデンプシーへつながると、デンプシーが倒れ込みながらシュート性のボールを入れる。これをフリーのザーデスが無人のゴールに押し込み、アメリカが貴重な追加点を奪った。
それでも諦めないエクアドル。74分にエリア右横でFKを獲得すると、キッカーのワルテル・アジョビはサインプレーからエリア手前左へグラウンダーのパスを入れる。これを走りこんだアロージョが右足でゴール左下に蹴りこみ、エクアドルが1点を返した。
さらに77分、左サイドのモンテーロがクロスを入れると、フリーのE・バレンシアがヘディングシュート。しかし、ここは惜しくも枠の左へ外れてしまい、追いつくことができない。
このままアメリカが2-1でエクアドルを下し、準決勝に進出した。しかし、アメリカは退場したジョーンズに加え、ウッドとベドヤが累積警告で出場停止。厳しいメンバーで準決勝を戦うこととなった。
勝ち上がったアメリカ代表は、21日に行われる準決勝でアルゼンチン対ベネズエラの勝者と対戦する。
【スコア】
アメリカ代表 2-1 エクアドル代表
【得点者】
1-0 22分 クリント・デンプシー(アメリカ代表)
2-0 65分 ギャシ・ザーデス(アメリカ代表)
2-1 74分 ミカエル・アロージョ(エクアドル代表)
By サッカーキング編集部
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