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新潟明訓のU-16日本代表の注目新2年生・“真面目”な加藤潤 特徴は広い視野と正確なパス

2014.02.03

本連載の著書である安藤隆人氏は、元銀行員という異色の経歴を持つサッカージャーナリスト。今では、高校サッカーを中心に日本列島、世界各国を放浪し精力的な取材を行っている。巷ではユース教授と呼ばれる。本連載では安藤氏の“アンダー世代”のコラムをお届けする。

文=安藤隆人

 川端氏の前回のコラムで、吉武博文監督率いるU-16日本代表について触れていたので、注目の2年生選手紹介の2人目は、このチームに選ばれている新2年生の加藤潤をセレクトした。

 加藤は、新潟明訓高校の1年生で、早生まれとしてU-15立ち上げ時からメンバーに名を連ねている。彼の特徴は広い視野から繰り出される正確なパス。ボランチとして、新潟明訓では1年生から攻守の要として君臨し、テンポの良い配球は、攻撃のリズムメークを担っている。

 新潟明訓の田中健二監督は私と同い年とあって、親交が深く、よく学校グラウンドに顔を出しては、選手たちと話をしたり、頻繁に交流をしている。

 昨年の夏、米どころ新潟を象徴するような開けた田園風景の真ん中にある、学校敷地内の人工芝グラウンドに顔を出すと、加藤から「僕のプレーはどうでしょうか?」、「こういうプレーをしたいのですが、どう判断をすればいいのでしょうか?」と、具体的なアドバイスを求められたことがあった。

 その時の加藤の話しぶりから、非常にまじめな性格の持ち主であるということが伝わってきた。人の話をしっかりと聞いて、練習ですぐに実践に移そうとする。うまくなりたいという向上心が強く、自分に足りないものを常に感じながら、練習に打ち込む。ここに自分のイマジネーションをすり合わせて、精度の高いプレーが出来るかどうかだ。

「僕は課題がありすぎて、もう毎日改善に努める毎日です。またサッカーの事でアドバイスが欲しいので、いつでも新潟に来てください!」

 そう話す彼の姿は、新潟の純朴なサッカー少年そのもの。まずは今年9月のAFCU-16選手権(タイ)に向けて、真面目なコンダクターは常に自分と向き合いながら、精進に励む。

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