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無失点への意識を徹底…明治大、狙い通りの完封で駒澤大を撃破/関東大学リーグ

2014.04.21

MF藤本佳希が2得点を決め、明治大が快勝した [写真]=内藤悠史

文=内藤悠史

 関東大学1部リーグ第4節が19、20日に各地で開催。20日の第1試合、味の素フィールド西が丘では明治大学駒澤大学が対戦した。

 負け、勝ち、負け。開幕3試合で積み上げた勝ち点はわずかに「3」と、開幕ダッシュに失敗した明治大。3戦連続で失点を喫していることを踏まえて、今節は“ゼロで抑える”意識を徹底した。1部リーグ昇格後、まだ勝利のない駒澤大と対戦すると、狙い通りの完封を達成。堅守をベースに試合の主導権を握り、前後半の終盤に1点ずつを奪う理想的な展開で、2-0と今季2勝目を手にした。

 明治大は立ち上がりから、「前線からの守備を意識して、まずは失点しないこと」(GK三浦龍輝/4年・FC東京U-18出身)を強く意識したプレーを徹底。「前半から勢いをつけるのは大事だが、その中で攻め急いでしまって、(逆に)点を取られてしまうこともある」と、主将を務める守護神は言う。ロングボールを多用し、セカンドボールを拾ってサイドから展開する駒澤大のシンプルな攻撃に対しては、「ある程度、予想できた戦い方だったので、セカンドボールを全員で意識していた」と、振り返った。

 待望の先制点は前半アディショナルタイムに生まれた。左サイドバックのDF高橋諒(3年・国見高校出身)が駆け上がり、MF差波優人(3年・青森山田高校出身)からのパスを受ける。DF高橋が相手DFを引き付け、中央へクロスを送ると、ファーサイドからゴールライン際まで詰めていたMF藤本佳希(3年・済美高校出身)が押し込んだ。GK三浦が、「個人的には前半は0-0で問題ないと思っていたが、前半に(1点を)取れたのはすごく大きかった」と、振り返ったとおり、効果的な時間帯に均衡を破った。

 1点リードで迎えた後半も、統一された意識に変化はなかった。1-0のまま時間が経過していく中でも、「焦りはなかった。ゼロで抑えていれば、1点を取ることで勝てる。言うことは簡単だけど、そういう意識でやっていた」(MF藤本)と、試合中の心境を説明。「割り切るところは割り切って。本当は皆、もっとパスをつなぎたかったと思うが、リスクを負わずに、(流れを)切るところでは切って、ということを徹底していた」。そして73分、先制点と似たような形から2点目を記録。左サイドのMF石原幸治(4年・市立船橋高校出身)のパスを受け、ファーサイドのMF藤本が右足ボレーでゴールネットを揺らした。

 2得点でチームを勝利に導いたMF藤本は開口一番、「無失点で勝てたことが良かった」と、完封を達成したことに言及。「守備から入ろうと考えていた。“0-0でも良いじゃん”というくらいの気持ちでやっていた。後半も、1-0のままで全く問題ないと思っていた」と、守備への意識を強調した。また、左サイドからの折り返しに反応して決めた2得点については、「自分は合わせただけなので」と、謙遜しつつ、「あの位置まで入っていくことに意味があると思う。サイドハーフがそこまで入っていかないとゴールは生まれないだろうから、試合前から意識していた。ワンタッチゴールはすごく良いゴールだと思っている」と、胸を張った。

 明治大は4試合を終えて、2勝2敗と勝敗を五分に戻した。GK三浦は、「前期を終えて勝ち点25を取ることが目標」と、抱負を語る。11試合で8勝1分け以上の結果が必要だが、既に2敗。目標達成のためには、「もう負けられない状況」だ。「勝つしかない試合が続くが、その中でも、攻め急がずに失点しないことを意識してやっていきたい」と、今後の戦いを見据えた。

 関東大学1部リーグ第4節の結果および順位表は以下のとおり。同リーグは2回戦総当たり方式で開催され、前期日程は6月15日まで行われる。

順天堂大4-1桐蔭横浜大
早稲田大2-1中央大
明治大2-0駒澤大
流通経済大4-3東京国際大
専修大2-2慶應義塾大
国士舘大3-0筑波大

1位:専修大学(勝ち点10/得失点差+11)
2位:順天堂大学(勝ち点10/得失点差+7)
3位:早稲田大学(勝ち点10/得失点差+5)
4位:流通経済大学(勝ち点9/得失点差+1)
5位:国士舘大学(勝ち点8/得失点差+4)
6位:慶應義塾大学(勝ち点8/得失点差+3)
7位:明治大学(勝ち点6/得失点差+2)
8位:筑波大学(勝ち点2/得失点差-5)
9位:中央大学(勝ち点1/得失点差-3)
10位:東京国際大学(勝ち点1/得失点差-5)
11位:駒澤大学(勝ち点1/得失点差-10)
12位:桐蔭横浜大学(勝ち点0/得失点差-10)

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