関東大学1部リーグ第10節が24、25日に各地で行われた。川口市青木町公園総合運動場では、24日の第2試合で専修大学と明治大学が対戦した。
3連覇中の専修大は、9試合を終えて7勝1分け1敗と今季も安定した戦いを見せ、首位を走っている。対するは、5勝2分け2敗の明治大。前節の中央大戦では、後半アディショナルタイムに同点弾を許し、1-1の引き分けに持ち込まれて勝ち点2を逃した。とはいえ、6試合負けなしで上位をキープし、専修大と勝ち点差5でこの試合に臨んだ。結果は、1-1の引き分け。勝ちきることはできなかったが、明治大は粘り強い守備で専修大に応戦し、勝ち点1を獲得した。
全日本大学選抜の指揮官も務める明治大の神川明彦監督は、「GKがお互い良くて、双璧だった。締まった良い試合、質の高い試合でしたね」と、上機嫌でコメント。「よく耐えたと思う。うちのDF4枚は堅いよね。個でもしっかり守れていた」と、最終ラインの奮闘を称えた。両チームの得点は、いずれもセットプレーから。49分、専修大のMF北出雄星(3年・三菱養和SCユース出身)が左CKをニアサイドへ蹴り込むと、FW前澤甲気(4年・清水商業高校出身)が背後へ逸らしたボールがオウンゴールを誘った。そして64分、明治大のMF差波優人(3年・青森山田高校出身)が放った右CKが、中央の混戦を抜け、ファーサイドへ。DF山越康平(3年・矢板中央高校出身)がフリーでボールを収め、右足シュートでゴールネットを揺らした。
圧倒的な攻撃力を誇る王者を相手に、4バックと4人のMFが構成する2ラインが、ブロックを敷いて対応。専修大対策としては定番となった戦術だが、綻びを突かれて失点するチームが後を絶たない。そんな中、この日の明治大は90分間集中力を保ち続け、流れの中から得点を許さなかった。専修大の司令塔・MF北出は、「毎試合、相手のチームは研究してくるけど、守備がうまいなと感じた。もう少しパスを刻んで、相手をいなしたかった。中盤の3枚でもっと工夫して、相手を食いつかせることができれば良かった」と、コメント。最後尾から堅守を支えた明治大のGK三浦龍輝(4年・FC東京U-18出身)は、「我慢しながら、やらせていいところとそうでないところの見極めをしっかりやった」と、振り返り、「試合数を重ねているから、やりたいことはわかる。関係性は良くなっていると思う。安定した戦いができている」と、最終ラインとの連係に手応えを示していた。
前期は残り1試合。明治大は、首位の専修大と勝ち点差5を保ち、4位につけている。DF室屋成(2年・青森山田高校出身)は、「(専修大が相手で)少し慌ててしまって、簡単に蹴ってしまう場面もあった。明治大もうまい選手は多いし、もっと自信を持って戦えば、もっと良いチームになると思う。まだまだもっと強くなれる」と、さらなる向上を誓った。
関東大学1部リーグ第10節の結果および順位表は以下のとおり。同リーグは2回戦総当たり方式で開催され、前期日程は6月14日、15日に行われる次節で終了する。なお、リーグ戦は一時中断。31日から6月8日には、「アミノバイタル」カップ2014 第3回関東大学サッカートーナメント大会(総理大臣杯全日本大学サッカートーナメント関東予選)が行われる。
国士舘大2-1中央大
慶應義塾大2-0駒澤大
専修大1-1明治大
流通経済大1-2桐蔭横浜大
順天堂大2-2東京国際大
早稲田大1-0筑波大
1位:専修大学(勝ち点23/得失点差+17)
2位:順天堂大学(勝ち点21/得失点差+9)
3位:早稲田大学(勝ち点21/得失点差+9)
4位:明治大学(勝ち点18/得失点差+6)
5位:慶應義塾大学(勝ち点18/得失点差+3)
6位:国士舘大学(勝ち点15/得失点差+1)
7位:駒澤大学(勝ち点13/得失点差-7)
8位:流通経済大学(勝ち点11/得失点差-5)
9位:桐蔭横浜大学(勝ち点10/得失点差-8)
10位:東京国際大学(勝ち点9/得失点差-5)
11位:中央大学(勝ち点5/得失点差-6)
12位:筑波大学(勝ち点2/得失点差-14)
文=内藤悠史